- yuko Oishi
- 7月11日
- 読了時間: 5分
更新日：8月20日
panipogi in GIFT2025
会期：2025年8月21日（木）～8月24日（日）
会場：Gallery IYN
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ふと頭に思い浮かんだ動物をデフォルメして、人間の様に傘を差したりビールを飲んだりする熊や、空を飛ぶ鯨など、現実にはあり得ない情景を描き出して見たり、時には写真を参考にしながら写実寄りな描画をしてみたり・・・
panipogiが画題に選ぶのは、彼女にとっては関わりの薄い見知らぬ動物たち。
写真でしか見れない動物や、動物園などに足を運ばないと出会えない動物たちが殆どで、共に暮らすペットを画題にしようとしても、思い入れが邪魔をしてうまくいかないそうだ。
その対象が人間となると、様々な感情が入り混じってしまうため猶更難しく、描画対象は人間以外の生物に限定しているとのこと。
画中の動物たちは程よい距離感で、panipogiに対しては勿論、誰に対しても干渉しすぎることなく無為自然に寛いでおり、その佇まいが安心感を与えてくれるようである。
Q. 創作コンセプトや創作活動を始めたきっかけや経緯を教えてください。
panipogi：創作活動を始めたきっかけは特にありません。
突然描きたくなって描き始めた感じです。
イラストを見て下さった方が少しでも幸せな気持ちになってくれるようなイラストを描くのが目標です。
ふと思い立って、panipogiがスマートフォンのアプリで絵を描き始めたのは昨年の夏のこと。小さい頃は日常的に絵を描いており、高校の選択科目の美術ではデッサンや油絵に熱心に取り組んでいたが、その後は長らくその道から遠ざかっていた。
ブランクの間にどうしても腕が鈍ってしまい、思い描いた通りのイメージを描き起こせないことが殆どだが、少しでも自分が理想とする仕上がりに近づくことを目標に、練習がてらに手を動かしてみているのだそう。
短い時間であっても毎日制作に取り組むことを心掛けているそうで、それは他のことを一切忘れて、目の前の絵にだけ集中できる特別な時間だ。
ずっと以前は自分でも行き過ぎかと思うほどに、好きなことに対してはそれこそ寝食を忘れて没入する質だったのだが、大人になってからはそうした感覚をすっかり忘れてしまっていた・・・そうpanipogiは語る。
どうしても若い頃のように、全ての時間を自分の為だけに使う訳にもいかないということもあり、それは致し方のないことでもあるのだが、心の何処かでは情熱を注げる対象を渇望していたのだろう。
今はアラームをかけて時間を区切り、その束の間に全力を投じている。
そのひとときがあるからこそ毎日の生活にメリハリができ、それが活力にも繋がっているようだ。
Q.あなたの作品で、鑑賞者にどんな気持ちをGIFTしたいですか。また展示に向けての意気込みも教えてください。
panipogi：幸福感。
鑑賞者の方が少しでも笑顔になれる作品を届けられたらと思います。
SNSに作品を発表するようになって、様々な場所に住まう人からメッセージを貰うようになった。
本来ならば出会うことも関わることも絶対になかったであろう遠方の人と、絵によって僅かながらも接点が生まれ、その縁は、時に海の向こうの人々ともpanipogiを繋いでくれる。
遠く知らない場所に、自分の絵を気に入ってくれた人が居いる・・・その感慨は、とても励みになるとのこと。
描いている瞬間は、ただ心のままに筆を走らせているのであるが、「せっかく自分の絵を見てくれる人がいるのだから、見た人にメリットのある作品を描きたい」という思いから、完成に近づく頃には、客観的に作品を見つめ直すようにしているそうだ。
鑑賞者の心を明るく出来るような色彩表現が出来ているか？
どんな生き物にも必ず何かしら可愛らしい一面があるものだが、そこがきちんと伝わるように描けているか？
そこを意識しているからこそ、彼女の作品は親しみやすく、心をほぐしてくれるぬくもりが宿っているのかもしれない。
取材の最後に、panipogiに次のような質問を投げかけてみた。
Q現代社会に欠落していると感じる事や、自分自身の体験等から欠落していると感じる事を聞かせて下さい。
panipogi：生命に対するリスペクトが欠落しつつあると感じています。
生きていることはそれだけで奇跡なのに、当たり前のことだと思っている。
自分の生命も他人の生命も生き物の生命もとても尊いモノなのに軽く扱われていることが多々あるような気がします。
（取材/執筆：大石）
panipogiの作品を心ゆくまで堪能できる4日間
GIFT2025を、どうかお見逃しなく！
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instagram: @panipogi
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《 panipogi プロフィール 》
主に動物のイラストを描いています。
