- yuko Oishi
- 8月14日
- 読了時間: 5分
更新日:9月17日
明日花 in ART INPUT 2025
会期:2025年9月18日(木)~9月21日(日)
会場:Gallery IYN
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仕事で作る陶芸作品は、それを手に取ってくれるお客様のために。
あらゆる角度から楽しめる一品を提供すべく、粘土の状態から形を作り、2度焼成した後から上絵を施して焼成するという過程の繰り返しの中で、明日花は日々新たな冒険、発見を積み重ねている。
イラストレーションは、伝えたいことを直球で表現できる手段。
主に水彩色鉛筆を用いて、オリジナルキャラクターである愛らしい風貌の鬼たちに、日常生活の中から生まれる心の機微を託している。
ポストカードなどのグッズ化を前提に描かれており、こちらも作品を手元に置いてくれる人の存在が念頭にある。
一方で、画面に発泡スチロールなどを貼り付けて作り上げていく半立体イラストは、純粋に自分に楽しみだけを目的としたもの。
その創作は「ただ自分がワクワクするだけの時間」であるそうで、半立体イラスト以外にも、商品として制作する以外の作品は、いずれも「自由に作れているか」「作っていて楽しいか」を重視しているという。
Q.これまでの創作活動の中で、あなたの一番の代表作と思われる作品を教えて下さい。
また、何故その作品をお選びになりましたか。
明日花:制作時期によってスタイルが変わるため一概には言えませんが「さざえ」だと思います。理由は、まず立体が好きなこと、そして実在するものにいろいろ付け加えて分かるようで分からないものにするかを考えるのも好きなことです。

立体造形に興味を持つようになった原点は、中学生の頃の美術部の活動。
顧問教諭がよく美大生時代の思い出を聴かせてくれ、中にはテーマパークの装飾のバイトをした折の話もあり、明日花は舞台や映画作りなどの裏方に回ってみたいという夢を抱いたそう。
どの客席から見ても、またはどんなカメラワークでも魅力が感じられる造形デザインに憧れ、高校では彫刻を専攻し、立体表現は彼女にとって最も馴染の深いアートワークなのである。
また、イラスト作品に登場する鬼たちとも長い付き合いで、高校の授業課題の中でその原型が生まれたらしい。
十代の頃に芽生えた種は、その後たくさんの人や作品との出会いが光や水、肥料となって取り込まれ、それぞれの色と形で発芽、開花し、成長を続けているようだ。
Q.貴方の創作の方向性を決定づけた時期や出来事、また影響を受けたアーティストや作品などがあれば教えて下さい。
明日花:美術を志したのが17年ほど前です。方向性は未だに決まっていませんが、10年前にたまたま入ったギャラリーでオーナーに出会い、その後他の作家と繋がったことです。徐々に作ることへの覚悟ができてきました。
焼き物に関してはラファエル・ナバスさんの作品を見たとき「自由にやってみよう」と思えました。

学生時代も、陶芸を生業にするようになってからも、しばらくは基礎や伝統に縛られてしまい、型からはみ出る事を恐れていた時期があると、明日花は嘗ての自分を振り返る。
「今のままでは何かが違う」と行き詰まりを感じ、もっとたくさんの作風に触れてみたいと沖縄のギャラリーへ足を運んだ折に、偶然出会ったのがナバス氏の作品だった。
それは手びねりで作られたデコボコとした器で、ガサガサとした質感も絵付けも全てが斬新。
触っているだけでも楽しく、食器としても装飾品としても魅力的で、大きな衝撃を受けたのだった。
10年前に立ち寄った京都のギャラリーでもそうだったが、出かけ先で思いがけず大切なことを教えられたり、重要な出会いに恵まれることも多いそう。
また、作品に対して寄せられるコメントも励みになり、あらゆる形で生まれる人との縁が、彼女の創作の栄養源になっている。
いずれは立体、イラスト、半立体を融合させられるような空間演出も出来たらと考えているそうで、今後の活動展開が増々楽しみだ。
取材の最後に、彼女に次のような質問を投げかけてみた。
Q.これまで創作において、人生において、苦しい状況に陥った際にどのようにして乗り越えてこられましたか。
明日花:人との繋がりと時間の経過です。
私の悩みが見えているかのように、自然と前を向くようなきっかけや言葉をくれることがたくさんあります。
「時間が解決する」なんて言葉は信じていませんでしたが、凹んで沈んでいてもしばらくして気がついたら何かしら作っているので不思議です。
(取材/執筆:大石)
明日花の作品を心ゆくまで堪能できる4日間
ART INPUT2025を、どうかお見逃しなく!
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Instagram:@asuk_art_ktn
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《 明日花 プロフィール 》
立体、焼き物、イラストをやっています
色と、よくわからないものが好きです
観る人が理屈ではなく直感で「いいな!」と思ってもらえるようなものを作りたいと思っています
































