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  • 執筆者の写真: Shi Ma
    Shi Ma
  • 3月2日
  • 読了時間: 5分

更新日:3月19日


工藤慈子 in 個性について考える 2025


会期:2025年3月20日(木)~3月23日(日)

会場:Gallery IYN


~会期中の通販購入について~


展覧会初日に、展示会場の様子が本ページ内にアップされます。

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抽象画
「division」

※写真は光調整などの加工をしております。

※展示写真は保存・SNSでの使用全て可能です。







ひたすら円を描く、または切り抜いていく。

時にはそこに文字が加わることもあり、何か読めそうで読めない、捉えどころがあるようでない不思議な魅力を有した小宇宙へと鑑賞者は誘われるようだ。

そんな独特なアートを、如何にして生み出すに至ったのか。

「ただ自分が興味を持ったものに向き合い、細かい作業が好きなのでそれを夢中にやっている内に、現在のような形になりました」 そう工藤慈子は語る。

イラストを描くために様々な画材を試したこともあったそうだが、巡り巡ってペンやカッター、はさみなど身近な道具に落ち着き、その道具たちと同じ程に、制作に打ち込む時間は彼女にとって“特別なひととき”ではなく“日常生活の一部”なのだそう。




Q1.あなたの作風において、個性的だとご自身が感じておられる点、または鑑賞者の方から個性的と評価される点について教えて下さい。


工藤慈子:かつて、○丸○で表現することに目覚め、それを球美主義-キュビズム-と名付けて、しばらく突き動かされるままに、熱に浮かされるように丸で絵を描いていました。

球美主義とは別に、文字を繋げて切る切文字にも熱中し、コツコツ続けていました。

最近は、丸だけにこだわらずに好きに描いていますが、体の底から湧いてくる丸を描きたいという欲求に従っていた日々と、なんだかよくわからないけどやらなければならない、という謎の使命感に燃えて文字を繋げては切るという日々があったからこその今、と思います。

また、流行や世の中の流れに疎く、自分の好きなことをやり続けてきたことが、今の作風に繋がったのではないかと思います。


作品を見て頂いた方達には、まず熱量(展示数の多さ)で驚かれ、作品もいわゆる人物画・風景画でないところに面白みを感じて頂けたのではないかと思います。



抽象画
「cube」

思わず圧倒されてしまう程に細やかに描き込まれた円の連なりに、ある種の狂気を感じる人も多いのだろう。

「気持ち悪い」「頭おかしい」「イッチャッテるねー」といった感想がよく寄せられるが、それらはすべて誉め言葉であると工藤は考えている。

勿論、もっと違う感じ方、味わい方もあるだろう。

どんな風にであれ、忖度も先入観もなく、ただ一目見てふと足を止めてしまうような作品に仕上げること・・・それが彼女の創作の主題そのものであるそうだ。

重要なのは、まずは自分が楽しむこと。

そしてその延長線上で、鑑賞者にも自由に楽しんでほしいと願っているのだ。

作者自身でもそれが何故なのかはわからないが、丸を描いていると只々無性に楽しく、その楽しさの積み重なりから生まれた球美主義は、貴方の目にどのように映るのか・・・ぜひ会場でお確かめ頂きたい。




Q2.これまで、どんなアーティストを目指して創作をして来られましたか。また、表現者として今後叶えたい夢や、近づきたい理想像について教えて下さい。


工藤慈子:好きなアーティストは沢山いますが、目指している方は特にいません。


叶えたい夢は、もっと作品を作って個展をすること。画像としてではなく、生で作品を見たいと思ってもらえるような作品を作ること。


理想像は…考えたことがありません。目の前のことに囚われ過ぎず怠けない人間になること、が今思っている目標です。


ご飯の絵画
「circus」

工藤は独自の作品だけでなく、浮世絵や絵本イラスト等ジャンルは問わず、様々な作品を球美主義でカバーすることも試みている。

それは単純に楽しい作業であると同時に、勉強にもなっているとのこと。

夥しい数の円が生み出す大きな大きな渦は、これから更に多くのものを吸収して膨らみ、どんどん広がっていくことだろう。


多忙な毎日の中にあっては、つい見失ってしまいそうになることもあるが、描く楽しさを味わう心を鈍らせてしまわぬようにして、決して作品がパターン化されたつまらないものになってしまわぬようにと心掛けているそうで、工藤の球美主義はこれからも少しずつ進化し続ける。


取材の最後に、彼女に次のような質問を投げかけてみた。




Q3.生まれ育った土地柄や環境があなたに与えている影響と、いま故郷について感じていることを教えて下さい。


工藤慈子:今回、このテーマを頂き、しばらく考えてみましたが、子供の頃、親の仕事の関係で何度か転勤があったせいか、元々の気質なのか、土地・地域への執心は特にないようです。どこも田んぼが多い地域でした。

実家がある地域は、自分も長めに住んでいた所でもあり、なんだかんだ帰省し、学生時代の友人にも会いますが、「故郷」という認識は希薄です

なので、この設問にはうまく答えることができません。すみません。


(取材/執筆:大石)

工藤慈子の作品を心ゆくまで堪能できる4日間

個性について考える を、どうかお見逃しなく!


工藤慈子のSNSも、是非ご覧ください。


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《 工藤慈子 プロフィール 》

丸と文字で作品を作っております。


●球美主義-キュビズム-QBZM

事象を描く際に全てを丸で表そうとする様、またその行為により快楽を得ようとすること。二十一世紀初頭工藤慈子によって創始され、当人ひとりで続けている美術の小さな動向。


●切文字-キリモジ-

文章を全て繋げて一枚の紙のまま切り抜きレース様に表したもの。いつの間にか工藤慈子が創始。長文で難解な言葉であればあるほど読解も困難になるが、当人は気に入っている小さな技術の塊。

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