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yanagi in 個性について考える2025


会期:2025年2月20日(木)~2月23日(日)

会場:Gallery IYN


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ファンタジーイラスト
「STELLA」


大学ではグラフィックデザインを専攻。子供の頃大好きだったゲームのキャラクターデザインに憧れ、独自のモンスターやキャラクターを多くデザインしていたが、現在yanagiが描いているのは、ブラックホールの向こう側に存在する別世界「colone(コロネ)」の中で共生する、様々な種族の人々。

多様なバックボーン、多様な感性・個性を持ったキャラクター達が関わり合い、影響を与え合って生きている姿、その関係性をイラスト1枚1枚で表現している。それは、所謂キャラクターイラストではなく、キャラクターの存在する世界の在り方そのものを表現しているのだ。


主にアクリルガッシュと水性顔料マーカーを用いて着彩をしているが、その色数は決して多くはない。

あまりに“色”が際立ってしまうと、そのキャラクターのテーマカラーが鑑賞者の目に焼き付いて、造形そのものの印象は薄れてしまう。

何よりもまず、“形”を見てほしい・・・そんな思いから、yanagiは敢えてカラーバリエーションを減らしているのである。

では、画面に彩りが失われてしまう点は、どうして補うか。

彼は、色の代わりに細やかな模様を描き込むことでキャラクターの個性を表現すると共に、密度のがある画面に仕上げられるようにと心掛けているという。




Q1.あなたの作風において、個性的だとご自身が感じておられる点、または鑑賞者の方から個性的と評価される点について教えて下さい。


yanagi:細かく描き込まれた、かわいいキャラクターを大量に描く作風が個性かなと、感じています。


キャラクターイラスト
cold sheep

洋の東西を問わず、伝統的な文様、模様には成り立ちの歴史があり、意味がある。

各々の民族の特性や思想が反映されていたり、日本の家紋やスコットランドのタータンチェックのように、氏族の中で継承されてきた模様があったり・・・

そうした特性に着目し、yanagiは模様によってキャラクターの人となりを表す独自のスタイルを編み出した。

種族や時代、生活エリアなど、何かしらの関係性や繋がりのあるキャラクターには、どこかしらに同じ模様があしらわれている。

また、自然豊かな場所に住むキャラクターであれば民族柄を参考にしてみたり、都会に住むキャラクターならば幾何学的な模様を多用してみたり・・・

模様には、実に多くの情報が含まれているのである。


共通する点もあれば、異なる点もある・・・様々な模様=個性を持ったキャラクター達の共存するcoloneは、現代人が目指すべき理想の多様性社会であるかもしれない。

その世界観を、限られた色と、たくさんのキャラクターで描き切るyanagiの表現力を見込んで、ある企業から経営理念をイラストで描き表してほしいと依頼されたことがあった。

多様な活動や特性を持つ企業のアイデンティティを、言葉を用いず視覚効果だけで世界中の人々に届ける・・・それは自分の絵の新たな使い方の発見であり、日頃の制作とは異なる形で役立てることが出来たことが嬉しかったそうで、その表現の幅はこれからもまだまだ広がる余地がありそうだ。




Q2.これまで、どんなアーティストを目指して創作をして来られましたか。また、表現者として今後叶えたい夢や、近づきたい理想像について教えて下さい。


yanagi:自分にしか描けない世界観を描けるアーティストになりたいと思っています。

平面作品に拘らず、色々な表現手法で、キャラクターたちの住む世界を表現し、それに共感してくれる人たちと一緒に楽しめたら嬉しいです。


ポップアート
「500 years later」

yanagiが制作にあたるに際して念頭においているのは、“あまり正確に描こうとしないこと”。

少し崩れていたり、現実ではありえない形状になっている事が、逆に絵の個性や魅力に繋がる気がする。

また、気負ってしまうと線が固くなってしまうので、肩の力を抜いて気を楽に描画に臨むことが肝要なのだそう。


今後は、イラストだけでなくアニメーションや3D化への挑戦を検討しており、また、図鑑のようにcoloneの世界をより詳しく掘り下げて伝えてみたいとも考えているそうだ。

やはりゲームが彼の創作の原点であるので、「一人きりでは難しいが、もし協力してくれる人が在れば、いつかcoloneの世界をゲーム化できたら」とも話してくれた。


取材の最後に、こんな質問を投げかけてみた。




Q3.生まれ育った土地柄や環境があなたに与えている影響と、いま故郷について感じていることを教えて下さい。


yanagi:生まれ育った場所が田舎だったので、山や川や田んぼ、葡萄畑などに行けば、その場所ごとの生き物に出会う事ができました。その経験は何かしら影響を得ていると思います。

今も、普通に立ち寄れる場所という感じです。


(取材/執筆:大石)

 

yanagiの作品を心ゆくまで堪能できる4日間

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《 yanagi プロフィール 》

私 は 、デ ザ イ ナ ー の 仕 事 を し な が ら 、独 自 の 世 界 を描くためにアート活動をしています。私の作品 に は 、c o l o n e と い う 空 想 世 界 の キ ャ ラ ク タ ー が 登 場 し ま す 。子 供 の 頃 に 遊 ん だ ゲ ー ム に 登 場 す る キ ャ ラ ク タ ー や 、キ ャ ラ ク タ ー が 作 る 世 界 観 に憧れ、自分でも独自の世界を作りたいと思っ たことで生み出したキャラクターです。colone という世界を通して、子供の頃に遊んだゲームの ようなワクワク感を共有し、一緒に楽しめたらと 思っています。

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