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ほね in 個性について考える 2025


会期:2025年3月20日(木)~3月23日(日)

会場:Gallery IYN


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キャラクターイラスト
「EVA」
 

幼少期に自由に伸び伸びと楽しんだ落書きと、世間で“アート”と評される芸術の間に境界はなく、全てのアートは落書きの延長であると言える。

であるならば、 ほね は幼い頃からアートと共に歩み、今も生活の中に、そしてその心の中にアートを住まわせて生きている。

当初は動物を描くことが好きで、10代の頃にはコミックテイストの女性像をよく描くようになったが、15年程前からパソコンやスマホでドット絵を手がけるようになったのを機に、彼女は再び動物を画題に選ぶようになったそう。

一番のお気に入りのモチーフはカエルである。

家の周辺に広がる田畑に生息していた彼等はとても身近な存在であったため親しみがあり、加えて大人になってからはどこか自分と似通っているように感じるようになったのだとか。

単独で行動をする点と、何を考えているのか分からない不思議な雰囲気に共感し、自らの思いや考えを一番託しやすい生物であるらしい。

そんな彼等の姿と彼等をとりまく空間の様子を、絵を一目を見るだけで空気感や感触、また共に描かれた果物などのモチーフの味や匂いまでもが感じられるような作品を目指しているという。

ただし細かい描き込みでリアルさを追求するのではなく、色や線が多くなり過ぎないように抑えて、鑑賞者の頭の中でそういった感覚が補完されることを狙いとしているそうだ。



Q1.あなたの作風において、個性的だとご自身が感じておられる点、または鑑賞者の方から個性的と評価される点について教えて下さい。


ほね:カエルのキャラクターを主人公とした絵を主に描いていますが

個性的とは真逆の、初めて見る人が「どこかで見たことあるかも」と思うような姿を目指してデザインしました。

感情移入しやすくすることで作品の世界へ入り込むための入り口になって欲しいからです。


そんな無個性なキャラクターを非日常的なシチュエーションに置くことで状況の不思議さが際立つと考えています。

これが最初に感じられる作品の個性だと思います。


さらによく見ていると無個性だったはずのキャラクターにも違和感を覚え、

そもそもなぜカエルなのか?なぜ人間のような振る舞いを?と

逆説的に2つ目の個性のようなものを感じ取っていただけたら嬉しいです。


鑑賞する方に能動的に作品の特徴を見い出して欲しいと考えていること自体が自分の個性なのかもしれません。



キャラクターイラスト
「Melting」

描き手が自由に自らの表現したいものを追求し、鑑賞者もまたそれを自由に解釈して楽しむ事ができる点が、アートの一番良いところであると ほね は語る。

たとえ万人受けはしない作風であったとしても、僅かでも「よく解らないけど、なんとなく面白い」と感じて眺めてくれる人が在るならば、作品を描き続ける価値がある・・・そう彼女は考えているのだ。


しかし、嘗ては鑑賞者の目を気にしてしまい、心から描きたいものを描けない時期があったらしい。

好きなように描いた作品を「理解できない」と否定的に評価される事が多く、その度にショックを受け、いつしか“他人にとって解り易いもの”を追い求めてしまうようになったのだとか。

だが、今は違う。

自身の分身とも言えるカエルが画面の中で誰はばかることなく気ままに振舞っているように、創作に向かう彼女の心は完全に自由だ。


自分を誤魔化すことなく、真っ直ぐな気持ちで作品と向き合っているからこそだろう。

SNSに投稿した ほね の制作途中の絵とちょっとした一文には、クリエイターから共感の声が多数寄せられる。

「イチゴやラスベリーの粒粒の描写、私も描いた時は凄く大変でした」

「蛇の鱗の質感をうまく表現する方法を見つけ出すまで、私は丸日にかかりました」など、創作に関する苦労の経験を分かち合うことも多く、ほね はそうした声に耳を傾け、深く頷きながら「私も頑張ろう」と励まされているのだそうだ。




Q2.これまで、どんなアーティストを目指して創作をして来られましたか。また、表現者として今後叶えたい夢や、近づきたい理想像について教えて下さい。


ほね:見るほどに味わいが増すような、長く愛される作品を作れるようになりたいです。


また、海外の方にももっと自分の作品を楽しんで欲しいと思っています。

そのために、あまり目に見えて表れてはいないですが

国を問わず伝わりやすい主題を描きつつ、

且つ""日本人である自分""の感覚から離れすぎないようにしています。

そうすることで日本的な部分を表現できるような気がするからです。


ハンドメイドアクセサリー
「みかんゼリー」

本業で海外の人と関わる機会が多かったこともあり、自然と日本人としてのアイデンティティを意識するようになったという ほね は、大海を知らぬ蛙どころか、世界に目を向けるカエルである。

これからも彼女とカエルたちの今後の発展と活躍に、是非ご注目頂きたい。


ほね は仕事を終えた後の平日の夜も、数分であっても制作に向かう時間を作るよう心掛けており、また制作途中の作品をスマートフォンの待ち受け画面に設定し、日中もしばしば絵と向き合えるよう工夫しているという。

そうしてふと画面を目にした際の気付きから、「帰ったらここを直そう」と次の一手を考え出しているのだそう。

「創作は、完全に生活の一部になっていると言えます。そして、実際に手を動かして描いている時は本当に没頭していて、目の前の作品の事以外何も考えられないですね」 そんな風に彼女は話してくれた。


取材の最後に、彼女に次のような質問を投げかけてみた。




Q3.生まれ育った土地柄や環境があなたに与えている影響と、いま故郷について感じていることを教えて下さい。


ほね:北国の出身です。

比較的人口が多い地方都市であるはずなのですが、どことなく寂しさが滲み出ている街です。

周辺地域の中では少ない方とはいえ毎年雪は降りますし

どんなに晴れた日でも空にうっすら雲が掛かっているという気候がそのように思わせているのかもしれません。

当時は何も感想はありませんでしたが

様々な街での生活を体験した今では強く思うようになりました。


地元を出て一人暮らしの自由さを噛み締めながら、故郷には無かった明るい日差しを浴びている内になんとなく心が解放され、

周囲からどう思われるかではなく自分の気持ちを素直に表現したいと反動のように考えるようになりました。

なので、生まれ育った環境故に真逆の影響を受けていると言えます。


(取材/執筆:大石)

 

ほねの作品を心ゆくまで堪能できる4日間

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《 ほね プロフィール 》

カエルのイラストを描く人。

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