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Hastuki Makida in 個性について考える2025


会期:2025年2月20日(木)~2月23日(日)

会場:Gallery IYN


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絵画
「 チムスヒ 」


幼い頃から絵が大好きで、広告の裏や空き箱の底など、身近なもので描けるスペースを見つければ、夢中になって描き込んでいたという Hatsuki Makida。

創作への情熱は成長と共にどんどん強まり、大学では現代アートを専攻し、油絵で抽象表現を学んだ。

現在愛用しているのは、ペンとアクリル絵の具。それから、時々、パステル。

それらの画材で描かれた作品は、一般的には油彩画作品などに比べれば多層的ではないと思われるかもしれない。

しかし、Makidaは途中まで描き進めた画面の全体、または一部をジェッソで塗り潰し、描いては消し、描いては消しという作業を繰り返している。

下の層の描写がうっすらと浮かび上がることもあり、平面ではあるが決して平坦ではない厚みのある画面が彼女の持ち味だ。

塗り重ねが一番少ない場合でも三層はあり、多い時だと十層近くになる時もあるのだそう。

そうして画面の上に築き上げているのは、彼女自身のルーツであり、そして私たち日本人のルーツでもある。


「現代社会は多様的であるからこそ、時に生きる指針を見失い、自己を肯定することが難しいもあります。

だからこそ、自己のルーツをきちんと見つめ、理解し、確認することが大切だと思います」そうMakidaは語る。




Q1.あなたの作風において、個性的だとご自身が感じておられる点、または鑑賞者の方から個性的と評価される点について教えて下さい。


Hastuki Makida:よく、世界観や描かれているキャラクターの雰囲気が個性的と言われます。

キャラクターは幼少期から考えていたオリジナルのものもあれば、日本神話の世界観からモチーフを得て、そこから本などを参考に自分の中で解釈を再構築して描いています。


絵画
「 スクナヒコ-2024 」

父親が地域の神社で神楽奉納に取り組んでいたこと。

商売繁盛を願って、普段から家族で神棚を拝んでいたこと・・・

Makidaにとって、物心ついた時から神話の世界はとても身近なものだった。

なので、その影響が作品にも自ず表われていたのが、自ら意識をして創作のコンセプトに据えるようになったのは、大学を卒業してから。

自分が本当に描きたいものは何なのか、自分らしさとは何かと考え、「子供の頃は何が好きだったろうか、どんなことを楽しいと感じていただろうか」と心の原点を探り、自然の理をユーモアたっぷりに表した神話の数々、かつて胸を躍らせた物語たちと、新たな気持ちで向き合うようになったそう。

以来、様々な神話を画題に取り上げているが、一番好きなエピソードは何かと尋ねてみたところ、月夜見尊と保色神の逸話と答えてくれた。

血気盛んな月夜見尊は、姉である天照大神の遣いとして豊穣の女神・保食神を訪ねるが、彼女の接待を無礼と断じて切り殺してしまう。

ややショッキングな内容ではあるが、古の人々は月の満ち欠けで季節を知り、適切な時期を選んで穀物の種を撒き、そして収穫していた。

稲は切り取られることで、次の年にも豊かな実りをもたらす。

その仕組みを神々の物語として紡いでいる点が、とてもロマンティックである・・・そうMakidaは話してくれた。


神話として語り継がれ崇められてきた天の恵み、大地の恵みが、画面に宿っているからだろうか。

彼女の絵からは、明るくて温かい光が零れ出るようであり、その色調はとてもエネルギッシュで力強い。




Q2.これまで、どんなアーティストを目指して創作をして来られましたか。また、表現者として今後叶えたい夢や、近づきたい理想像について教えて下さい。


Hastuki Makida:私は、幼少期の創作経験と生まれ育った文化中にある神話を基に、アイデンティティをテーマに作品を制作しております。作品を見た鑑賞者が自身の原体験や過去の大切な感情を再認識するきっかけとなることを願っています。

今後はもっといろいろな人に見て頂けるように様々な場所で展示できる様になりたいのと、印象を残せるように大きな作品も描き続けたいです。


絵画
「 サンキシン-アマテラス 」

大学を卒業してからは制作場所が自宅に限られてしまい、大作に取り組むことは難しいが、以前、イベント主催者の好意で準備期間中から会場で作品を制作する機会を得たことがある。

人通りもある場所だったので、足を止めてMakidaの筆運びを眺める人もあれば、時には声をかけてくれる人もあったそう。

その時の体験も踏まえ、ただ完成した作品を見せる以外の発表方法、鑑賞者とのコミュニケーション方法についても模索していきたいとのこと。

例えば、これまで創作過程の記録撮影は行っていたが、真っ白な画面から完成に至るまで・・・途中の塗りつぶしの様子もすべてを画像だけではなく動画に収めて、それを配信してみるのも面白いかもしれない。

そんな風に、彼女は今後の展望の一端を聞かせてくれた。

実現の日が楽しみである。


多くの神々を独自にデザインして描いてきたが、今後はそのレパートリーを更に増やしたいとも考えているそうで、その世界は果てはなく何処までも豊かに広がり続けていくことだろう。


取材の最後に、彼女にこんな質問を投げかけてみた。




Q3.生まれ育った土地柄や環境があなたに与えている影響と、いま故郷について感じていることを教えて下さい。


Hastuki Makida:私が備中神楽をしていたという事や家が商売をしていたので神棚が家に幾つもあったり、日本の神話や神々は不思議と身近な存在でした。

そういった生まれ育った中の文化に神話が根ざしていたせいか、幼い頃から空想する事が好きでそれが製作のきっかけになりました。

昨今の日本文化をたどれば、その根本には日本神話に記載されている神事や信仰が元になっている事が多く、そういった文化的な空気感を自然に知る事ができる環境で育った事を恵まれていたと思います。


(取材/執筆:大石)

 

Hastuki Makidaの作品を心ゆくまで堪能できる4日間

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