凡寿 in GIFT2025
会期:2025年1月23日(木)~1月26日(日)
会場:Gallery IYN
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とにかく“物作り”が大好きだという凡寿は、リース作りに ぬいぐるみ制作、陶芸など実に多彩な趣味を持っている。
何かを造り上げることはとても楽しいが、問題となるのは作品の保管場所。
気が付けば、家の中は彼女が作った様々な品々で溢れ返ってしまう。
しかし、挑戦意欲と創作意欲は日々湧き上がる。
そこで彼女が目を付けた新たな表現手段は、書道だった。
立体と比べれば嵩張らないし、いざとなれば処分も簡単だ。
せっかくならば、より特殊なものを習いたいと、近所のカルチャーセンターで開催されていた寄席文字講座に通うことに。
落語の看板やビラなどに用いられる書体として江戸時代から現在まで伝わる“寄席文字”は、線は太々として、全体的に丸みを帯びた形状が特徴だ。
その力強さ、インパクトに魅了された凡寿は、そこへ更に切り絵も添えることで、誰もが親しむことの出来る文字アートを目指している。
Q. 創作コンセプトや創作活動を始めたきっかけや経緯を教えてください。
凡寿: 8年前に落語で使われている寄席文字と出会い習い始めました。寄席文字はいわゆる学校で習ってきた書道とは違い、カリグラフィーに近い感覚です。これらの文字を友人や海外の方に書いてあげたら大変喜ばれました。喜んでもらえることがこんなに嬉しいなんて!この気持ちが創作の原点です。モノを作ることが好きだった事もあり、2年前から作品を制作してはアート展などに出展しています。文字に切り紙をつけることによって海外の方でも分かりやすく作品を楽しんで頂けるよう工夫をして制作するようにしています。
国籍・年齢・性別も様々な人々が集まり、多言語での交流活動を行うヒッポファミリークラブに20年以上所属している凡寿は、海外の人が示す“漢字”への関心に応えるべく、文字をプレゼントする機会が多かったそう。
どんな文字を書いたら、喜んでもらえるだろう・・・
どんな絵を添えたら、より魅力的になるだろう・・・
書を贈る相手のことを一番に考え、その人にあったイメージの言葉、色、絵柄を決めていく。その人のことをより知るために、普段からの行動や言動を観察したり、どんなものを好んでいるか聞き取りを行ったりもするそうだ。
そのスタンスは、贈る相手が外国人でも日本人でも変わらない。
凡寿にとって創作の時間は、作品を受け取る人に心を寄り添わせるひとときである。
人が朗らかに笑っている様子が好きなので、自分の創り出すアートで誰かを笑顔に出来るなら、それが自分自身の幸せにも繋がると彼女は考えている。
Q.あなたの作品で、鑑賞者にどんな気持ちをGIFTしたいですか。また展示に向けての意気込みも教えてください。
凡寿: 平凡な日常こそ幸せだということです。私が創作を始めたのはちょうどコロナの感染やウクライナの戦争が始まった頃でした。世界の悲しいニュースに胸を痛めつつ、日本では普通の暮らしが出来ていました。普通に暮らすということがどれだけ大切なことなのかと考えさせられました。こんな時代だからこそ少しでも明るく楽しく過ごしたい!それに寄席文字は縁起の良い文字と言われています。「今日よりも明日が良くなるように」と願いを込めて書く文字でもあります。そんな思いを込めて制作しています。
明るく、陽気な作品で多くの人を楽しませている凡寿だが、「世の中には自分よりずっと素晴らしい作品を作る人が多数いる」と、落ち込むことも多いそうだ。
けれど、自分は自分に出来ることをやるしかない。
そして、手探りで自分のフィールドを広げていく他ないのだと、何事にも果敢に挑戦をしている。
新しい取り組みが上手く行く時もあれば、結果が芳しくない時もあり、例えば一時水彩画に挑んだ時期もあったが、これは性に合わなかったそう。
けれど、それもやってみなくては解らなかったこと。
「やらない後悔はしたくない」との思いでトライ&エラーを繰り返すことで、確実に彼女は成長している。
創作活動は彼女に「いくつになっても学びは大切である」ということを教えてくれたそうだ。
毎晩、凡寿は2時間程を自分のためだけに使うことを長年習慣にしている。
日記を書いて気持ちの整理したり、創作のイメージを練って手を動かすことで、その2時間は家庭や職場での立場とは異なった“自分”に戻ることが出来るのだそう。
この大切な時間を失わないよう、「楽しく長く、創作を続けて行きたいです」と彼女は語る。
今後も“文字”と”絵”の組み合わせで様々な表現に取り組みたいと考えており、書体は寄席文字だけに拘らず、あらゆる筆文字アートに挑戦していきたいとのこと。
彼女に敢えて、次のような質問を投げかけてみた。
Q現代社会に欠落していると感じる事や、自分自身の体験等から欠落していると感じる事を聞かせて下さい。
凡寿:思いやりの心や謙虚さが薄くなってきているように感じます。最近ではSNSでのモラルが気になります。相手のことを何も知らないのに、どうしてあんなに酷い中傷ができるのでしょうか?まずは人のことより自分に興味を持った方がいいと思います。いつも明るく温かい人の周りには、素敵な人たちが集まります。私もいつもそういう人たちの側にいたいと思います。そして私自身も謙虚な心、思いやりとユーモアを忘れずに、自分が楽しいと思えることを続けていきたいと思います。
(取材/執筆:大石)
凡寿の作品を心ゆくまで堪能できる4日間
GIFT2025を、どうかお見逃しなく!
凡寿のSNSも、是非ご覧ください。
instagram: @bon_jyu
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