唯野ナディエ in GIFT2024
会期:2024年8月2日(金)~8月5日(月)
会場:Gallery IYN
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唯野ナディエ 経歴
・2017年9月期月例マグコミマンガ大賞 準大賞「きょうの陽もまぶしくて」(宮乃ミト名義)
・MAGCOMI連載作品「あしあとのまーち(全1巻)」(宮乃ミト名義)
・第19回くらげマンガ賞奨励賞「猫と白いキャンバス」
・artbooks事務局出版「BOYS2023」イラスト2点掲載
※写真は光調整などの加工をしております。
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プロの漫画家として活動する唯野ナディエ。
彼女にとって物心ついた時から、物語を描くことは「友達」だった。
紙と鉛筆があればどんな妄想でも具現化できる、特別な技、今では、創作をしない日がないぐらい、自分の生活から切り離せない存在となっていると語る。
そんな彼女だが、幼少期は特に絵の教室へ通ったりなどはせず、絵を描くことよりも演劇に熱心だった。その経験や思い出がより、描く作品の物語をドラマチックに表現する魅力の軸になったことだろう。
漫画制作は手塚治虫氏の「ワンダースリー」をはじめとする、動物達が活躍する作品を読んだことがきっかけだった。はじめてコピー用紙に鉛筆で描いた動物冒険漫画は未だに未完結だという。
また、子供の頃にメキシコへ引っ越したことをきっかけに、日常的に触れるメキシコの文化から描く題材も変化していき、中学から高校にかけてはメキシコが舞台の作品を描くのに没頭するようになった。
その頃、漫画家の白浜鴎氏や森薫氏の作品たちに出会い、作品内の描き込み方やデザインの組み込み方を学ぶ。高校では美術系の選択科目をとり、大学レベルと同等のとても熱心で課題の多いクラスでの日々は、唯野にとってかけがえのないものとなり、物語の表現力に加え、描画力も熟成されていった。
帰国後はメキシコでの生活が日常でなくなったこともあり、日本で暮らす中での身近な事柄からインスピレーションを受けて作品制作をするようになったというが、現在もメキシコの魅力を伝える事は活動内のテーマの一つだという。
Q. 創作コンセプトや創作活動を始めたきっかけや経緯を教えてください。
唯野ナディエ:「唯野ナディエ」名義で創作を始めたのは、2018年ごろで、創作漫画とイラストをメインに活動しています。
「唯野ナディエ」の『ナディエ(nadie)』は、スペイン語で『誰でもない』という意味で、名前を直訳すれば、「ただの誰かさん」。テーマや表現に縛られず、様々なジャンルのイラスト・漫画作品を発表したいと思っています。

16歳の時に出版社に応募した漫画で期待賞を受賞した唯野。
応募することも漫画を描き切ったこともこれが初めてだった。漫画制作中は何かに応募する予定などなかったが、「どうせだから、どこか出してみたら?」と母に勧められたことをきっかけに、プロの漫画家への道が広がっていくこととなる。
漫画のストーリーはメキシコの「死者の日」を題材にした恋愛もの。死神の少女と孤児院で暮らす少年の物語は自身の原点でもあり、今もなおプロットは大切にあたためている。
賞を受賞し担当付きとなった唯野は同じ賞に再度別の作品を作って応募する事になった。
今度の作品は描きあげるのに1年かかったが、17歳の時に銀賞を受賞し雑誌への連載1巻分の枠を手に入れる。当時17歳だった唯野にとって連載というワードは現実味がなく実感が湧かなかったが、とにかく自分の作品が高評価を得たという喜びが大きかった。
この時からもしかしたら漫画家の道へ進んでみてもいいのかもしれない、と本格的に思うようになり、
高校卒業とともに漫画家の活動を開始し今に至る。
初連載作品終了後は、せっかくできた機会や家族に後押しもあり、ずっと行ってみたかったデザイン系の専門学校へ通い始めた。現在は将来フリーランスになるために、学校で学びながら隙間時間に創作活動を続けている。
Q.あなたの作品で、鑑賞者にどんな気持ちをGIFTしたいですか。また展示に向けての意気込みも教えてください。
唯野ナディエ:作品の人物にどんな物語があるのか、見て想像して頂ければ幸いです。どんな人間にも裏側に誰も知らない物語があるのと同じく、創作の人物も描かれた場面の裏側にその人だけの過去が存在することを絵を通して少しでも感じていただけたらと思います!

漫画ではもちろんのこと、イラストでもその物語の背景が垣間見えてくる唯野の作品だが、
作品制作の際は特に「観る人・読む人」を必ず意識するようにしているという。
漫画制作では読む人の客層や気持ちを想像しながら、読後感が良くなるように心がけている。
売り物としての作品は、お金を払ってまで自分が傷つく作品を読みたい・観たい方というのは少ないと思うので、なるべく色々な人が不快にならない様にと思っている。
モチーフ選びについてはいつも苦戦しがちで、
まずアイデアを沢山文字起こしし、その中から厳選したものをラフに持っていくという流れだ。
何より締め切りに間に合わせることを第一に、逆算して終わる範囲内の画材を選ぶ。漫画の場合はスピード重視の為画材には拘らずデジタルを用いて大量のページ数をこなし、イラストの場合は漫画と違い、1枚にかける時間が長いため、できるだけ質感の描写や描き込みを意識する。支持体や画材選びについては今でも試行錯誤しているという。
物語を描くことが「友達」、「自分の生活から切り離せない存在」という彼女だが、
1日における創作時間を尋ねたところ「寝る以外の時間」と答えられたのには驚いた。
休みの日は特に1日中創作し、描いていない時間は常に頭の中でアイデアを練ったり、外を歩いていても気が付いた時にはネタ探しをしているとのこと。
学期中では、休み時間に自分の創作のスケッチをしたり、漫画を描き、帰宅しても家事以外の時間は、1時間から3時間ほど寝るまで絵を描き続ける。今後の目標についてはまた商業漫画家として再デビューできるように準備をしつつ、アートイベントの参加もし続けていけたらという。
専門学校へ通い始めたことで、自分は絵を描くことが好きだと改めて思い出し、それをバネにもっとパワーアップしていきたいという創作への情熱溢れる彼女の今後の更なる活躍が楽しみだ。
そんな彼女に敢えて、社会や自分には足りないと感じているものについて聞いてみた。
Q現代社会に欠落していると感じる事や、自分自身の体験等から欠落していると感じる事を聞かせて下さい。
唯野ナディエ:互いを思いやる気持ちが、自分にも足りない時があると感じます。相手の立場になって気持ちを想像してみる事は、もしかしたら創作で培った能力を一番生かせる場なのかも知れません。
(取材/執筆:上田)
唯野ナディエの作品を心ゆくまで堪能できる4日間
GIFT2024を、どうかお見逃しなく!
唯野ナディエのSNSも、是非ご覧ください。
instagram: @nadietadano
X(twitter): @NadieTadano
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by 唯野ナディエ

《 唯野ナディエ プロフィール 》
新潟で活動中の漫画家・イラストレーター。少年・百合・BL・メキシコなど幅広いジャンルの創作をしています。漫画ライブペイントや似顔絵も活動の一つ。