成田さやか in GIFT2024
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成田さやか in GIFT2024


会期:2024年10月11日(金)~10月14日(月)

会場:Gallery IYN


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イラストレーション
「 えーん 」

成田さやか 経歴


・デザインフェスタ56出展


・2023年6月 AAAギャラリー(横浜)PINK♡PINK展


・2024年1月 Gallery IYN(大阪)cute展


・2024年6月 Gallery IYN(大阪)きゃわいい共和国展












幼い頃、“可愛い”ものへの憧れはありながらも、それはどこか自分とは縁遠いものだと思っていた。

着飾ること、おめかしをすること・・・それらが身近なものになったのは、大学生になってから。

ほぼ毎日制服に身を包んでいた頃から一転し、自分の好みで服を選べるようになり、また化粧をすることも覚え「自分もお洒落を楽しんで良いんだ」とはじめて思えるようになったと、成田さやか は語る。


また、その頃から「可愛いものを描いて良いんだ」と、イラストの方向性が変化した。

子供の頃の彼女がよく描いていたのは、主に恐竜や妖怪などで、現在の作風とは全く方向性が異なる。

恐竜ならトリケラトプスが特に好きで、妖怪については水木しげる作品からの影響も大きかったそう。

その他にも怪談話など、彼女は“少し不気味な”ものに魅力を感じていたという。

そうした嗜好は変わらず持ちながら、同時に“女の子の可愛さ”に夢を見ている自分もいる。

どちらにも心惹かれているが、画題としては、今は後者を前面に押し出しているのだそう。




Q. 創作コンセプトや創作活動を始めたきっかけや経緯を教えてください。


成田さやか:元々絵を描くのが好きで、人から褒められる機会もあり、自分の絵には何かがあるような気がしていました。この予感を実感に変えたくてInstagramのアカウントを開設しました。

可愛さをテーマにしているのはただの趣味です。自分の思う可愛さを描き尽くしたら他の何かを描くような気がします、植物とか。


イラストレーション
「 制服サンプル 」

幼馴染とよく絵を描いて過ごし、授業中でも描くことをやめられなかったという成田は、日々ノートの余白を埋めた落書きこそが、現在の創作の基盤になっているという。

また、中学生時分に真島ヒロの漫画作品「FAIRY TAIL」を読み、その影響でキャラクターのコスチュームにも凝るようになったのだそう。


大学生から同人活動を行うようになり、その頃からデジタルイラストを描くようになった。

かつて美術の授業で教員から「決断力がないために、描くに時間がかかってしまっている」と指摘されたことがあったが、デジタル技法になると修正が容易にできてしまう分、余計に筆の進みが遅くなってしまうのだとか。

イメージを素早く描きとめるクロッキーは得意だが、作品として仕上げていく段になると迷いが生じてしまう。


アナログ技法で描く際も、「失敗してしまったら・・・」と考えると、下描きにペン入れるのに二の足を踏んでしまう。


そうした躊躇いをゆっくり乗り越えながら、彼女はこれまでに目にしてきた可愛いもの・・・例えば女性アイドルが舞台の上で回転した際にひらめくスカートのシルエットなどを追想しながら、画面の上いっぱいに独自の美学を表現しているのだ。




Q.あなたの作品で、鑑賞者にどんな気持ちをGIFTしたいですか。また展示に向けての意気込みも教えてください。


成田さやか:GIFTしたいのはときめきです。可愛い、色っぽい、もっと見たい、など、なんでもいいので胸を高鳴らせらたいです。

私の絵を見て描きたくなった!とか何か作りたくなった!と思ってもらえれば最高です。

意気込みに力を入れすぎて満足するタイプなのであまり書きませんが、とりあえず完成まで漕ぎ着けたいです。


展覧会写真
「cute展」展示風景

社会人になってからは絵を描く時間が減ってしまったが、創作をすることは成田の人生の原点であると言っても過言ではない。

今日まで絵を描き続け、主題は変わるかもしれないが、今後もずっと作品を生み出し続けていくことだろう。

「絵に縁のある人生だと感じています」と、彼女は語る。


GIFT展では、漫画原稿を展示する予定だ。

日中は事務仕事でずっと座り通しのため、帰宅後はとにかく椅子に腰掛けるのも嫌だという彼女は、なんと布団の中で制作をしているのだとか。

しかも、ペン入れの際の緊張を回避するために、下描きをせずにボールペンで一発描きをしているという。

その思い切りの良さに驚かされつつ、今後の目標について尋ねると「デザインフェスタのライブペイントなどで大きな作品に挑戦もしたいし、自分好みの可愛い内装のギャラリーがあるので、いつか個展をしてみたい」と話してくれた。


彼女に敢えて、社会や自分には足りないと感じているものについて聞いてみた。




Q現代社会に欠落していると感じる事や、自分自身の体験等から欠落していると感じる事を聞かせて下さい。


成田さやか:現代社会に欠落していることという言い方で良いか分かりませんが、新しいものを見ると、これ以上便利にならなくても良いかもと思うことはあります。私はまだiPhone8を使用していますし。

自分に欠落しているものは思い当たりませんが、あえて言うならこういうところかもしれません。

今回はこのような企画展にお声がけいただき大変光栄です。思う通りの進路を選べず腐っていた頃の私に知らせてあげたいです。

私の思う「可愛い」を作りますので、ぜひお楽しみいただければ幸いです。


(取材/執筆:大石)

 

成田さやか の作品を心ゆくまで堪能できる4日間

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