一階堂ケーキ in GIFT2024
会期:2024年10月25日(金)~10月28日(月)
会場:Gallery IYN
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一階堂ケーキ 経歴
・2016年 PCとペンタブレットでのイラスト作成を始める
・2021年4月 iPadでのデジタルイラスト作成を始める
・2023年5月 「夢見る少女vol.2展」(Gallery IYN) 出展
・2023年8月 「花飾り2023展」(Gallery IYN) 出展
・2024年3月 「花ことば展」(Gallery IYN)出展
幼少期から絵が好きだったが、一階堂ケーキが“少女”を主題とするようになったのは社会人になってから。
自分で好きなように服を買うようになってファッションに関心を持つようになり、そこから様々な衣服の少女を描くことに楽しみを見いだすようになったという。
それ以前はゲームのキャラクターを模写することが多く、大学では漫画研究部の所属し、そこでデジタルイラストに初挑戦をした。
年に数回、学内展示の機会があり、同会場内に作品が並ぶことで自身と先輩たちの力の差を実感すると共に「自分もこんな風に描けるようになりたい」と意欲が高まったそう。
幼い日から学生時代にかけてまでの体験、描くことに没頭して過ごした日々を骨組みとし、また社会に出てからの経験が血肉となって、現在の作風が確立した。
可憐な衣服を身に纏った“少女”に加え、ある出来事をきっかけに“草花”も彼女の重要な創作コンセプトとなる。
Q. 創作コンセプトや創作活動を始めたきっかけや経緯を教えてください。
一階堂ケーキ:私のイラストのコンセプトは主に花と少女です。
仕事が上手くいかなかった時、帰りにふらっと立ち寄ったフラワーパークで、花や木から癒しや安らぎ、生命のエネルギーのようなものをもらいました。
絵を描くことでそれらを表現出来たらと思い、その時から花や木と、自分が得意(?)とする女の子のイラストをメインで作成するようになりました。
以前から何とはなく気にかかっていたフラワーパークに初めて足を踏み入れた一階堂は、花々がまるで自分に向かって微笑みかけてくれているように感じられて、その優しさ、包容力に大いに励まされたという。
以来 度々フラワーパークに赴き、その時々で心惹かれた花を画題に選んでは「この花と一緒に描くならどんな少女が似つかわしいか。その少女はどんな髪型、服装をしているだろうか」とイメージを膨らませている。
作品の着想を得るための来園という一面も勿論あるが、創作とは関係なく、ただパーク内を歩き自然に触れているだけで頭の中がすっきりとし、日々の悩みから解放されて心が軽くなるそうだ。
Q.あなたの作品で、鑑賞者にどんな気持ちをGIFTしたいですか。また展示に向けての意気込みも教えてください。
一階堂ケーキ:以前は人に喜ばれるような、ウケがいいようなものを描けたらいいなと思って描いていましたが、そこには自分の意思がないように思いました。
いまは自分が好きなものを描いて、それを喜んでくれる人がいたら嬉しいなというスタンスでイラストを作成しています。
そのため基本的に伝えたいという気持ちというものはないのかもしれません。見てくれた人が感じ取ってくれたものが正解だと思います。
強いて言うなら安らぎや癒しをいつも念頭に置いていますので、そういったものを今回のGIFT展で伝えられたら嬉しいです。ぜひ見ていってください。
一階堂が制作に取り組む際は、画面の中の空気感までもが伝わってくるようにと、少女の髪の毛や花びらがそよ風に揺れる様子を特に意識して描き込んでいる。
自分が草花から与えられた安らぎをイラストを通して鑑賞者にも届け、少しでも多くの人の心を癒せたらと願っているが、その一方で正反対の作風にも興味を持っているらしい。
見る者の心をざわつかせるような、影のある作品にも挑戦したいというのだ。
喜怒哀楽、方向性を問わず、様々な感情を自由自在に描き出せるよう、表現の幅を広げたいと彼女は考えている。
幼い頃より“描く”という行為が日常的な動作であり、言葉で思いや情報を人に伝えることが難しい場面でも一階堂は“絵”に助けられて生きている。
絵によって説明を補強することが出来たり、相手にニュアンスが伝わり易くなったり・・・
作品発表の場以外でも、絵は彼女と他者の間を取り持つ橋の役割を担ってくれているのだ。
彼女に敢えて、社会や自分には足りないと感じているものについて聞いてみた。
Q現代社会に欠落していると感じる事や、自分自身の体験等から欠落していると感じる事を聞かせて下さい。
一階堂ケーキ:着想を得て絵に起こそうとした時、経験や知識不足でぱっと描けないことがほとんどです。
普段目で見えていても、そこに自分の関心がないと記憶できておらず、絵に起こすことができません。
そのため私に欠けているのは周囲に対する関心だと思います。○○描いてと言われてなんでも描ける人は一定数いるので羨ましいです。
(取材/執筆:大石)
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