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裏柳翠 in ART INPUT 2025


会期:2025年2月6日(木)~2月9日(日)

会場:Gallery IYN


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孔雀の絵
「 夜、纏う 」


幼い頃から絵を描くことも、“青色”も大好きだった。

なので、描画の際は意識するともなく青色を多用していたが、裏柳翠は大学の卒業制作展で大々的に青を基調としたデジタルアート作品を制作して以来、より直向きにその色と向き合うようになる。


彼女はこう語る。

「青色を美しく表現できるような作品を描くという事を念頭におきながら絵を描いています。青色の美しさが際立つモチーフ、配色、構図は何か…と常に考え、かなりこだわって、選択して描いています。」と。


理想とするのは、暗闇の中を蝋燭が照らすようなほのかな輝きのある青色だ。

彼女にとって創作とは、穏やかで幻想的で優しい“青の世界”を探求することに他ならない。




Q.これまでの創作活動の中で、あなたの一番の代表作と思われる作品を教えて下さい。

また、何故その作品をお選びになりましたか。


裏柳翠:「まぼろし」です。

この描き方のスタイルに辿り着いて、私が理想としている世界観がでている事とこの作品をきっかけに一気にフォロワーさんが増え、色々なイベントに参加させていただくきっかけになったからです。


花の絵
「 まぼろし 」

学生時代から、絵画の展示があれば美術館に赴くことが習慣になっていたという裏柳翠は、洋の東西を問わず、あらゆる表現手法を吸収した。


中でも彼女が現在参考にしているのは、19世紀後半にフランスで発展した点描画。

印象派の色彩分割技法をさらに発展させたこの手法は、作品から離れて立つ鑑賞者の目には、独立した色である点と点が混ざり合い、あたかも元から混色された色として認識される。

まったく彩度を落とすことなく、様々な色味を表現することが出来るのだ。

この手法を応用し、裏柳が生み出す青色は実にバリエーションが豊かで、尚且つ眩い程に鮮やかに輝いている。


自分の心を捉えて離さぬ“青”の魅力を作品にして提示することで、様々な人にその美しさを共感して貰えることは、この上ない喜びであると、裏柳は語る。


「まぼろし」を発表してから国内での評価にはある程度の自信が持てていたが、初めて海外に出展した際は「受け容れてもらえるのだろうか」と不安も大きかったらしい。

しかし、言葉も文化も全く違う中で生きてきた人が、通訳を挟みながらではあるが、必死に「感動した」という思いを伝えてくれた。

その出来事は、彼女が求める美が普遍的なものであることを証明しているようである。




Q.貴方の創作の方向性を決定づけた時期や出来事、また影響を受けたアーティストや作品などがあれば教えて下さい。


裏柳翠:高校時代に美術科のあるところに通っていて、油彩を専攻していたこと、大学時代に専攻していた漆工芸が今の作品の描き方に大きな影響を与えていると思います。

生まれつき青色に対して並々ならぬこだわりを持つような感じでした。色鉛筆に青色が入ってないことに癇癪を起こすくらいでした。

しばらくまわりの友達の影響を受けて黄緑、オレンジ、紫が好きな時代もありましたが、高校時代に美術館に足繁く通うようになってからゴッホ、シャガール、東山魁夷、モネ、レンブラント、フェルメールなど作品に感銘を受け、影響をかなり受けて、青色の世界に戻ってきました。

高校卒業と大学卒業時に青色を基調とした作品を描くくらいには青の魅力にすっかりとハマってしまいました。


蝶の絵
「 いつかたどりつくばしょ 」

青色の魅力をより深く知り、画題の幅も広げるべく、裏柳はしばしば月明かりや街灯の下で見える景色を眺めるために散歩に出かけるそう。

青い夜の帳の中では、あらゆるものが日中とは異なる色をしている。様々な発見を持ち帰り、彼女は次なる青の表現のために準備を進めるのだ。

また、諸ジャンルの芸術にも積極的に触れるよう心掛けており、映画や音楽鑑賞からイメージが湧いてくることも多いそう。


仕事に追われていると、どうしても制作に手がつかない事もあるが、撮影した資料写真の整理をするなど、毎日必ず創作に関わる作業を行っており、気持ちは常に表現活動に向かっている。

また、「こんな作品を描きたいな」とアイディアを膨らませることが、心の栄養補給にもなると彼女は語る。


今後は、布地など紙以外の印刷媒体を試したり、展示物に当てる光に工夫を凝らすなどして、表現の可能性を更に追及していきたいとのこと。


取材の最後に、彼女にこんな質問を投げかけてみた。




Q.これまで創作において、人生において、苦しい状況に陥った際にどのようにして乗り越えてこられましたか。


裏柳翠:ずっと向き合って、描き続けて解決するしかないと思っていて実践していましたが、ある日限界がきてどうしようもなくなったことがありました。そんな時に思い切って旅行(沖縄)に行って数日過ごしたときに、あえて距離を置いて別の分野に取り組むことがいい事に気づきました。


好きなクラシック音楽をきいたり、料理をしたり、気になっていた映画をみたり、綺麗な景色を観に旅にでたりする事で心、体の栄養補給をして、自分を大切にすること、創作のためのヒントを探しに外へ目を向けることが自分にとってはかなり有効なことに気づいてからはそれを実践しています。

そうすることで、新しい表現や描きたいモチーフに出会い楽しく作品を描きつづけて行けるような気がします。


(取材/執筆:大石)

 

裏柳翠の作品を心ゆくまで堪能できる4日間

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