- yuko Oishi
- 9月7日
- 読了時間: 5分
更新日:9月24日
田中ほたて in 個性について考える 2025
会期:2025年9月25日(木)~9月28日(日)
会場:Gallery IYN
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アニメーション鑑賞を好んでいたことから自然と絵に興味を持ち、見よう見真似でデジタルイラストを描くようになった当初、田中ほたては現在の作風とは真逆の明るい色調の作品を生み出していたらしい。
しかし明るい色ばかりを並べていくと、時に刺激が強すぎて、見ていて目が疲れるような仕上がりになってしまうことも。
自分が求めているのは、もっと淡く、いつまでも落ち着いて眺めて居られるような色彩だと気が付き、色のトーンを落とすに合わせて描くテーマも、心の深淵にあるほの暗い感情へと変化した。負の感情ではあるけれど、どこかに希望が感じられるような・・・
そんな世界観を、彼女は目指している。
展覧会へ参加し、来場者に直に作品を見て貰うということを意識するようになってからは、アナログ画材での制作にも意欲的だ。
色鉛筆や水彩色鉛筆、マーカーペンを主に用い、近頃はアクリル絵の具も積極的に使用しているのだそう。
Q1.あなたの作風において、個性的だとご自身が感じておられる点、または鑑賞者の方から個性的と評価される点について教えて下さい。
田中ほたて:どこかに居そうで居ない人物感や薄暗さ、幸薄さを醸し出せるような作画が個性的ではないかと感じております。
また、線画の細かさや描き込み、厚塗りのような色塗り、印象に残るようなキャラデザを心がけております。

空想世界にだけ存在するような奇抜な人物でなく、現実世界でも探せば何処かで巡り合えそうに思えるようなキャラクターを描くべく、田中は普段から人々のヘアスタイルやファッションに注目し、創作に取り入れるようにしているという。
イラストを描くまでは手にしなかったことのなかったファッション誌を参考にしたり、服飾店の店頭に並ぶマネキンたちの出で立ちにも目を向けながら、キャラクターへの解像度を高めていく。
キャラクターへの解像度を高めることにより、存在感への説得力が増し、キャラクターに対する想像が大きく膨らむ。
そこから表現したい感情が生まれ、表情描写には特に力を注いでいるそうだ。
また、全体の配色のバランスも重要なポイントである。
基調となる色が寒色であるならば、その他の色も寒色系でまとめる。
暖色の場合は暖色で統一。
ビビットカラーは一色か二色までに制限。
鑑賞者の目を引きつつも、ゆったりと作品世界に浸れるような視覚的余裕も持たせ、画中の雰囲気をじっくりと楽しんで貰える作品作りを心掛けているのである。
「個性について考える」展でも、ぜひ出展作品それぞれの世界観、物語に思いを馳せてご鑑賞いただきたい。
Q2.これまで、どんなアーティストを目指して創作をして来られましたか。また、表現者として今後叶えたい夢や、近づきたい理想像について教えて下さい。
田中ほたて:作画の細かい漫画家さんを非常に尊敬していまして、その方のような素敵な作品を生み出せるように努力をいたしました。
私の作品を一目見たときに相手にとても強い印象を植え付けられるようなパンチのある作品を作っていきたいです。
今はまだ人体やパースなどがしっかり学べていないため、しっかりと学んで本などを作ってみたいですね。

学校生活の隙間時間を利用してラフを描いたり、時には睡眠時間を削って夜更けまで制作に没入したり・・・
創作時間の確保は容易ではないが、イラスト制作は自身にとって必要不可欠なものであると田中は語る。
描かなくては、心がそわそわとして落ち着かず、ほんの僅かでも何か描ければ、それだけでホッと安心できるのだそうだ。
一歩々々、少しずつ経験を重ねて、自分にしか描き得ない世界を彼女はこれからも追及していく。
昨年は学園際においてポスターデザインを担当し、画中に描かれた三人の人物の内二名は他の学生の考案したデザインだったことから、それぞれの作り手の思いを汲み取り、その魅力を最大限に引き出せるようにと考えて作画に臨んだそう。
そんな力作だからこそ、「この作品が凄く好き」と感想を貰えたことは殊の外嬉しく、こうした経験も血肉となって、彼女の表現の幅は増々広がっていくことだろう。
取材の最後に、彼女に次のような質問を投げかけてみた。
Q3.生まれ育った土地柄や環境があなたに与えている影響と、いま故郷について感じていることを教えて下さい。
田中ほたて:良くも悪くも様々な情報が行き交う環境でしたので、耳にした情報に対する感情などが作品に影響が出ているのではないかなと感じております。
今のような作風にしてくれたのはこの環境のおかげと言っても過言では無いと思います。
(取材/執筆:大石)
田中ほたての作品を心ゆくまで堪能できる4日間
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《 田中ほたて プロフィール 》
どこかに居そうで居ない人物感や薄暗さ、幸薄さを醸し出せるような作品を中心に、自分の心向くまま絵を描いております。