- yuko Oishi
- 5月20日
- 読了時間: 4分
更新日:5月20日
SUZUHIRO in 個性について考える 2025
会期:2025年6月19日(木)~6月22日(日)
会場:Gallery IYN
~会期中の通販購入について~
展覧会初日に、展示会場の様子が本ページ内にアップされます。
展示作品の中でお気に入りのものを見つけたら、LINEで簡単に購入が可能!
お友達登録をお済ませ頂き、作品名と作家名をご明記の上「購入希望」とメッセージを送るだけ!
スタッフが迅速に対応し、作品の詳細や購入手続きのご案内をいたします。
独創的で、素敵なアートをもっと身近に・・・
新しいショッピング体験を、どうぞお楽しみください。


SUZUHIROが自身の心模様を表現するにあたり、その思いを託すモチーフとして選んでいるのが、“花”と“こびと”たち。
花々の中に憩う こびと 達の姿は、優しいおとぎの世界へと私達を誘うようだ。
「げんじつと夢のすきまに こびとのにちじょう」それが、SUZUHIROの創作のテーマである。
曰く、こびと達は現実にも夢の中にも居る訳でもなく、現実のふとしたとき、夢の中のちょっとした瞬間に存在している。
何処にも居ないようで、何処にでも居る、とても曖昧な存在・・・その“曖昧”さが重要であるのだ。彼女はこうも語る。
「あいまいさを、ないことにしてしまえばいいのでしょうか?あいまいなものがあるから、あいまいでないものも、はっきりとするのです」と。
Q1.あなたの作風において、個性的だとご自身が感じておられる点、または鑑賞者の方から個性的と評価される点について教えて下さい。
SUZUHIRO:主張が控えめなこびとと、カラフルなお花です。
明るめな絵が多いと言われます。

SUZUHIROが こびと達を描くようになったのは2018年のことで、それ以前は10年程絵筆を持てずにいたという。
ブランクの始まりは、病で心身に不調を来たしてしまった事からだった。
それまでは漫画を描いていたのだが、物語を考え出せる状態ではなくなってしまったのだそう。
しかし、体調を整えるためにも、蟠った感情を絵にぶつけてみることを勧められ、イラストという形で制作を再開したのである。
中学生の頃に美術の授業で砂絵に取り組んだ際に こびと を描いたことがあったので、そのことを思い出し、改めて何人もの こびと 達を生み出した。
これを機に水彩画も習い始め、また其の後はデジタル画にも挑戦。
「個性について考える展」では、デジタル作品のみを選出して披露するとのこと。
寂しさの中にそっと差し込む光のような、そんな優しい作品たちが並べられる予定だ。
Q2.これまで、どんなアーティストを目指して創作をして来られましたか。また、表現者として今後叶えたい夢や、近づきたい理想像について教えて下さい。
SUZUHIRO:自分の気持ちや、心の表現をしたくて絵を描いています。細かな感情表現があまり得意でなく、自分の中に溜まっていってしまうので、色や花、花言葉を使って表現しています。
絵本を作ることが今の目標です。

こびと を描き始めた当初は、今よりもコミックタッチ寄りの、主線のはっきりした作風であったらしい。
ひたすらに描くことでSUZUHIROの心の中の靄は段々と晴れていくようだったが、すると次は現在の自分の心と作品の間にズレが生じてしまい、一時は絵をやめようかと考えたこともあったらしい。
そんな折に、他のアーティストの作品から“感情を色に置き換えて描く”という表現方法を知り、自分も色を軸に心象画を描いてみようと思い立ったのだった。
そこで、主体が こびと から花に移り変わる。
花が即ち、表したい感情の色なのである。
それ迄は植物への関心が薄かったが、画題として取り扱うようになり、あれこれと調べる内に花言葉にも心惹かれるようになったそうで、今ではそこから作品の着想を得ることも多い。
特に心に響いたのが、ヒペリカムの花言葉「煌めき」と「悲しみは長く続かない」。
病気になる以前の日常に戻ることは最早望めないが、何か別の形で失われたものを取り戻したいと願っているSUZUHIROに、ヒペリカムはあたたかなエールを送ってくれているようだ。
取材の最後に、彼女に次のような質問を投げかけてみた。
Q3.生まれ育った土地柄や環境があなたに与えている影響と、いま故郷について感じていることを教えて下さい。
SUZUHIRO:愛知出身です。主に名古屋で育ちました。
あまり県外に出たことはないですが、中心部へ行くと都会で、少し郊外へ行くと途端に田舎っぽくなってくることが、名古屋の良さでもあると思います。地下鉄や市バスもあるけれど、車がないと生活が成り立たない人もいます。物理的に日本の中心辺りですし、色々なものの間であったり、中間地点なんだと思います。
そんな中間、かたすぎず、崩れすぎていない、ちょうど良い感じの絵を描きたいと思っています。
(取材/執筆:大石)
SUZUHIROの作品を心ゆくまで堪能できる4日間
個性について考える を、どうかお見逃しなく!
SUZUHIROのSNSも、是非ご覧ください。
Instagram:@kobito_nichijo
いいねやフォロー、ご感想やご依頼、お問合せのメッセージ大歓迎です。