- yuko Oishi
- 9月21日
- 読了時間: 6分
更新日:3 日前
Matsuoka in 個性について考える 2025
会期:2025年10月2日(木)~10月5日(日)
会場:Gallery IYN
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物心がついたころから絵を描くことが好きで、絵にまつわる一番古い記憶は保育園児の頃。
先生が読み聞かせてくれた紙芝居の一場面の中で、特に印象に残った場面を各々で描いた際、絵の具を使って夢中で自分なりに物語を表現していたと、Matuokaは自身の創作の原点を振り返る。
自分の得意分野として絵を意識するようになったのは小学校の中学年頃で、図工の授業以外でも、個人的に漫画を描いて級友に回し読みして貰ったり、学級新聞に載せるために4コマ漫画を描いたりもしていたそうだ。
中学に上がってからも美術の授業課題には意欲的に取り組んだが、高校以降はしばらく筆を置き、6年程は創作から遠ざかっていたのだそう。
けれど社会人になってから、デジタル画技法の普及により、社会全体的に“絵を描く”ということが手軽に行えるようになってきたこともあって、その流れに乗り再びイラスト表現の世界へ舞い戻った。
作品を描く際は、いつも未来の自分へ向けて手紙を綴る様な気持ちであるとMatuokaは語る。
その時点に於けるベストを尽くし、後に見返してみて、制作当時の感情を思い起こし、自身の過去を辿るのだそうだ。
Q1.あなたの作風において、個性的だとご自身が感じておられる点、または鑑賞者の方から個性的と評価される点について教えて下さい。
Matsuoka:「種々雑多」かなと思います。統一性がないとも言えます。
自分ではあまり自身の絵に個性があるとはまだまだ思えていないので、ビシッと表せる創作ができるようになりたいと思っています。

デジタル画に取り組むようになってからも、描画の基盤となっているのは中学生の時に使用していたアクリル絵の具の手法だ。
アクリル絵の具と出会う以前、Matuokaは水彩絵の具で着彩をするに際して、色を塗り重ねることで下層の絵の具が溶けてしまうこと、途中まで気に入っていた描画が崩れてしまうことが恐ろしく、色塗りには苦手意識があったらしい。
けれどアクリル画なら、一度乾燥した絵の具は耐水性になるので、塗り重ねへの恐怖が薄らいだそう。
デジタル技法においては、失敗をしても修正が容易であることから、アクリル画を始めた頃以上に恐怖心から解放されており、より思い切った描画が出来るようになっているようだ。
また、最近はもう一度アクリル画にも挑戦しているという。
その際は、まずデジタルでエスキースを描いてから本画に取り組んでおり、目的地がはっきりした状態で描き進められるので、そうした点でも「デジタル技法にとても助けられています」とのこと。
以前は女性のキャラクターを描くことが多かったようが、男性キャラクターへの苦手意識を克服したいと練習をする内に、気が付けば描く比率が逆転し、今では「もしも自分が男性だったなら、こんな風に振る舞ってみたい」と考えたことを画中人物に投影することがとても楽しいそうだ。
彼女が人物を描く際に、一番時間をかけて描いているのは手の部分。
顔のアップなど、手の映らない構図の方が楽ではあるのだが、手をしっかりと描き込んでやる事で画面に動きを与えることが出来る。
決して得意という訳ではないのだが、そこを「描くのが好き、楽しい」という思いで敢えてチャレンジ。
自分で手のポーズをとりながら、それをじっくりと観察し、リアリティを追及している。
Q2.これまで、どんなアーティストを目指して創作をして来られましたか。また、表現者として今後叶えたい夢や、近づきたい理想像について教えて下さい。
Matsuoka:目標や夢を表に出すのが非常に苦手なのでざっくりとですが、
「マルチな一次創作者」になりたいと思っています。
少しでも長く楽しく創作を続けるのが夢です。

作品を何かしらの形で発表していれば、その世界観を好んでくれる人とふいに出会えることがある。
二年ほど前にイベントに参加した折は、熱心に作品を見てくれた海外の人が、暫くその場を離れてから再びMatuokaのもとに立ち戻り、「どうしても購入したい」と申し出てくれたことがあった。
実は販売は想定していなかったのだが、その熱意に押されて、急遽価格を設定し、その人の元へ作品を嫁がせたそう。
これからも、自分の絵を見つけてくれる誰かのために、彼女は作品を発信し続けて行く。
「個性について考える」展では、デジタル画とアナログ画の両方を展示する予定だ。
また、絵だけでなく小説執筆にも取り組んでいるそうで、そこに登場するキャラクター達を描いた作品も披露し、彼等の物語にも興味を持って貰えればと願っているとのこと。
取材の最後に、彼女に次のような質問を投げかけてみた。
Q3.生まれ育った土地柄や環境があなたに与えている影響と、いま故郷について感じていることを教えて下さい。
Matsuoka:程良い自然のある穏やかな場所で育った一方で、多感な時期に(精神的な意味で)サバイバルみたいな日々を送っていた感覚もあるので、基本的にはぼんやりしていながら、負けん気の強い面も培われたんじゃないかなと感じています。
いま故郷について思うのは、いずれやってくる避けようのない、「ただいま」と言える対象の喪失についてです。帰ろうと思えば今すぐにでも戻れる距離ですが、あと何度、あの地を踏むんだろうとか、暗いことを考えがちです。
ただ、すべての感情が絵を描く原動力になるので、その時に感じた思いをまた表現するのだろうと思います。
(取材/執筆:大石)
Matsuokaの作品を心ゆくまで堪能できる4日間
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