- yuko Oishi
- 6月8日
- 読了時間: 5分
更新日:6月18日
桑梨ナツメ in 個性について考える 2025
会期:2025年6月19日(木)~6月22日(日)
会場:Gallery IYN
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桑梨ナツメが描き出すのは、脆く儚くも美しい世界の中で、愛をもって強かに生きようとする人々の姿。
どうしてそのコンセプトに辿り着いたのか、明確な切っ掛けや、深く意識するところがあった訳ではなく、気が付けば自然とそうなっていた。
しかし思い返してみれば、以前からガラス細工や宝石などが好きだったという点に、その片鱗があったのかもしれない。
扱いを誤れば割れてしまうものもあれば、そう簡単には壊れないものもあり、また割れた破片で傷つくこともあれば、その切先の鋭さや輝きに美しさを見出してしまうこともある・・・
そんな多面的な魅力を、人間の感情や関係性の中にも見出し、知らず知らずの内に表現するようになったのかもしれないと、桑梨は語る。
彼女のイラスト作品からは感じられる力強い煌めきは、懸命に生きる人の姿は宝石の輝きにも引けをとらないのだと教えてくれているようだ。
また「天使や悪魔、魔法や幽霊など存在が曖昧なもの、目に見えないものが存在していてほしい」という思いから、ファンタジーを描くこと、存在しないものについて思いを馳せる時間は、とてもワクワクするのだそう。
そんな胸の高鳴りも、作品世界を照らす光源になっているのかもしれない。
Q1.あなたの作風において、個性的だとご自身が感じておられる点、または鑑賞者の方から個性的と評価される点について教えて下さい。
桑梨ナツメ:作品を見てくださる方からは、手の描き方が好きだと言っていただける事が多いです。手や配色については、自分も意識的に綺麗に見せたくて描いているので、言及いただけることが多くなっているのかもしれません。
逆に、顔のパーツなどの画風や塗り方については特別「個性的にしよう」と考えたことがないので、「ここを見たらわかる」というぱっとした印象は無いような気もしています。

桑梨曰く、手には表情と同じ位に人の感情が現れるもの。
顔が無表情であったとしても、その仕草から感情が読み取れることもあり、ピースサインなどで具体的に感情を伝えることも出来る。
手によって、鑑賞者が知ることの出来るキャラクターの内面情報が一気に増えるのだ。それが手の表現の面白さであり、描き甲斐でもあると彼女は考えている。 指の曲がり方、関節とその付近にできる皺の位置、指先の形や爪の長さなど、どう描いたら綺麗に見えるのか・・・
描画にあたっては、自身の手や、描きたい手に近い画像資料の観察に余念がないようだ。
配色については、強いコントラストを演出できるようにと心掛けており、原色に近い高彩度な色と無彩色を組み合わせることが多いが、実は自身が個人的に好きな色はくすみカラーなのだとか。
いつかはくすみカラーを絵の中で使いこなし、色彩表現の幅をより広げたいと試行錯誤中とのこと。
定評のある色彩に、これから一層磨きがかかりそうだ。
Q2.これまで、どんなアーティストを目指して創作をして来られましたか。また、表現者として今後叶えたい夢や、近づきたい理想像について教えて下さい。
桑梨ナツメ:「キャラクターや世界が存在していてほしい」「頭の中だけじゃなくて肉眼で見たい」という気持ちだけで創作をしています。
今後はアニメーションを作成してキャラクターを動かしたり、背景などの情報にも目を向けて、より解像度の高い情景を出力できるようになるのが夢です。切り取りたい瞬間を何でも描けるようになりたいですね。

デジタル画技法については独学だが、絵を描くことの基礎は、大学や受験前に通っていた教室で教わった。
学生時代の経験が現在のイラスト創作の基盤になっていることは間違いないが、当時よりも今の方が創作意欲が格段に高まっていると桑梨は語る。
構図や色彩、人体構造についての学習に本腰を入れるようになり、今では呼吸と同じ位にいつも創作のことを考えているという。
就寝までの時間に絵筆を取ることは欠かせぬ日課になっており、休日は食事と睡眠以外の時間は描画作業に没入しているそうだ。
その情熱は、これから増々加速していくことだろう。
「個性について考える」展への意気込みについて訊いてみると、「来場してくれる人たちの目に自身のキャラクターが魅力的に映ってくれたなら、心に響く色彩があれば、それだけでとても嬉しいです」とのこと。
取材の最後に、彼女に次のような質問を投げかけてみた。
Q3.生まれ育った土地柄や環境があなたに与えている影響と、いま故郷について感じていることを教えて下さい。
桑梨ナツメ:学生時代に出会った友人たちが、現在に至るまでそれぞれの形で創作活動を続けてくれているのが大きいと思います。
両親は私の描きたいものに対して理解がある訳では無かったと思いますが、私がやりたいことを止めずにいてくれたことは感謝をしています。
(取材/執筆:大石)
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