- yuko Oishi
- 9月7日
- 読了時間: 7分
更新日:6 日前
砡永彩世 in 個性について考える 2025
会期:2025年9月25日(木)~10月5日(日)
※9/29(月)30(火)10/1(水)は中休み
会場:Gallery IYN
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動物は私たち人間と比べて、“生きる”という事にどこまでも純粋だ。
感情表現にも嘘偽りがなく、全力でその命を全うする。
心を許した者への愛情の念も、その仕草、行動で真っ直ぐに伝えてくれる。
そんな彼等の生き生きとした姿を、砡永彩世はデジタル手法で表現し、印刷した上から仕上げに金色のポスターカラーで植物などを装飾的に描き込むことが多い。
印刷用インクだけでは表現し得ない金の輝きは、動植物の命の輝きそのもののようである。
作品を家の中で飾ってもらった際に、ふとした光の反射具合をあらゆる角度から楽しんで貰えるような・・・そんな特別な一点物を目指しているのだそう。
Q1.あなたの作風において、個性的だとご自身が感じておられる点、または鑑賞者の方から個性的と評価される点について教えて下さい。
砡永彩世:リアルさも残しながらデフォルメされた可愛い動物に花などの植物、鮮やかで純粋で心が透き通るような、愛情があふれるアート作品だと感じています。特に瞳の描写にはこだわっておりまして、吸い込まれるような、メッセージを伝えようとしているような…透明感、ピュアさを意識しながら描いています。鑑賞者からは「かわいい!」「写真のようだ」とよく評価をいただきます。個性、という部分ではやはり瞳についてコメントをいただくことが多いです。

以前の砡永の創作の主軸は人物描画だったが、「こんな装いをさせてあげたいな」とキャラクターへの愛情を込めて服のデザインを考える際と同じように、今は動物たちに「こんな場所でゆっくり寛いでほしい」「この子には、きっとこの草花が似合う」と思いを巡らせながら、作品の構想を練っている。
描画対象と向き合う心持ちに変化はない。
ただ、筋骨たくましい男性キャラクター像を好んでいたので、雄々しく闘う姿を描いていた頃に比べると、動物を主人公にした作品はどれもまったりと長閑な趣だ。
その点は一見対照的であるのだが、人体の骨格や筋肉の仕組みの知識と、沢山のポージングを描いてきた経験が、動物たちのリアルで愛らしい仕草を描き出すための基盤となっているのかもしれない。
動物たちを如何に愛おしく描くか、可愛らしさを伝えられるかという点に重きを置き、砡永が最も拘っているのは瞳の描写。
彼等の瞳の輝きは、何色とも断ずることの出来ない、実に複雑な色味を帯びている。
その色調を的確に表すことは勿論、目の大きさや形のバランスの僅かな違いで印象が変わってしまうので、納得のいく仕上がりになるまで、1ミリ程の微調整を何度も何度も繰り返しているそうだ。
鑑賞者のハートを射抜く美しくて真っ直ぐな眼差しは、そうして生み出されているのである。
Q2.これまで、どんなアーティストを目指して創作をして来られましたか。また、表現者として今後叶えたい夢や、近づきたい理想像について教えて下さい。
砡永彩世:実は動物イラストレーターとして活動を始めたのは2021年からでして日が浅いです。それまではIPゲーム系イラスト会社に勤め、人のキャラクターを描いていました。一時期精神的疲労により大好きなイラストを描くことすらつらい時期がありまして、その期間を支えてくれたのが飼い猫でした。「愛おしい、と感じる存在であれば描けるかもしれない。」と思い筆を取り描いていくうちにイラストレーターとして復活することが出来ました。イラスト、アート作品を描く楽しさをまた感じられるようになりました。「愛」これが私のアート制作の原動力です。今私は、私の作品を目にし、手にとってくださる方の中にある愛情と希望の種を発芽させるお手伝いをすることを目的にアート制作をしています。「可愛い」「愛おしい」「大好き」などの感覚こそが人生においての「光」だと感じています。現在ありがたいことに日本国内に限らずヨーロッパを中心に海外にも作品を展示させていただく機会をいただいております。これからも世界中に私の愛情を込めた作品を届けていきたい、そう思っています。

動物や植物を通して、「愛」「調和」「純粋」を表現すること。
それが、砡永の新しいアートワークであり、一生をかけて追及していくライフワークでもある。
数多の生物の中でも猫は、砡永彩世が愛してやまない特別な存在だ。
無垢な瞳で思い切り自分に甘えてくれる猫たちがいたからこそ、彼女は苦境を乗り越えることが出来た。
彼等の姿は、いつでも癒しを与えてくれる。
丸く愛らしい手の形、肉球の中に爪を隠しているところ、尻尾を立てて近づいてきてくれる姿、その尾っぽのなんとも言えないくねり具合・・・
全てが可愛らしく感じられ、「猫は“可愛い”で出来ています」と明言できる程に、彼女の心は猫への思いで満ち溢れている。
そんな猫を主題にした作品が、来たる「個性について考える」展でも披露される。
蝶と戯れる愛くるしい姿と共に、春の花々が黒色の背景から色鮮やかに浮かび上がる、華やかで彩りに満ちた作品たちが並ぶとのことで、是非とも会場にてご堪能いただきたい。
取材の最後に、砡永に次のような質問を投げかけてみた。
Q3.生まれ育った土地柄や環境があなたに与えている影響と、いま故郷について感じていることを教えて下さい。
砡永彩世:生まれ育った場所は世間一般でよく言われる「田舎」です。幼少期はあまりコミュニケーションを取ることが得意ではなかったことや体形のことでいじられることが多く、閉鎖的な空間が嫌ですぐに大人になり上京し、絵を描く仕事をしたいと思ったものです。この経験から「目標に向かって突き進む力」や「諦めない精神力」「向上心」が培われたな、と感じています。高校卒業後上京し、夢をある程度叶えたところで故郷に帰り数年住むタイミングがありました。幼少期に感じていた閉塞感は感じられず、自然豊かな環境や周囲の人々の優しさを感じられて環境や境遇によってこんなにも見える世界って違うんだな、と感じました。今は故郷から再び離れましたが、私という魂を迎え入れ、育て、見守り、時々厳しく接してくれた故郷に愛と感謝を感じています。
(取材/執筆:大石)
砡永彩世の作品を心ゆくまで堪能できる4日間
個性について考える を、どうかお見逃しなく!
砡永彩世のSNSも、是非ご覧ください。
Instagram:@gyokueisaika
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《 砡永彩世 プロフィール 》
砡永彩世(Gyokuei Saika)
1993年福島県いわき市生まれ。
幼い頃から絵を描くこと、歌うこと、動物、天然石、自然が好き。
ゲーム系イラスト制作会社で6年ほど勤務し、2021年4月に独立。
もともとは人を描く仕事をしていたが、独立を機に動物イラストレーターへ転身。
現在はクライアントワークやオリジナルグッズ制作、販売などをしている。
動物はどの種類も好きだが、特に猫愛を極めている。
猫ラブ。ふわふわラブ。存在に感謝してもしきれない。
メインクーンの男の子二匹と暮らしている。
毎日猫三昧しつつ絵を描ける環境に感謝している。