《ヒカルアズサノキ 経歴》
・2022年夏からXにてイラスト掲載
・2023年3月からGallery IYN展示会出展
あどけなく微笑んだり、時には愛らしい膨れっ面を見せたり・・・
少女たちの飾らぬ素顔が心を和ませてくれる、そんなヒカルアズサノキのイラスト作品。
作品を前に、自身の幼少期を思い返したり、または娘や姉妹など身近な少女とイメージを重ねて鑑賞する人も少なくないだろう。
シンプルだが的確な線で少女たちの姿は捉えられており、仕草、表情、すべてにリアリティがある。
少女らの体温までも感じられそうな描画力と表現力を持つヒカルアズサノキだが、驚いたことに、彼女の画歴は未だ1年程しかないという。
子供の頃、絵を描くのが好きではあったが、それもほんの遊び程度。
専門的に絵を学んだことは一度もない。
しかし、同じことを繰り返すだけの毎日から「何か変えたい」という思いから、絵を描いて SNSで発表してみることにした。2022年夏のことである。
コロナ禍で人と接することが減ったストレスもあり、閉塞感から逃れるべく、家に居ながら楽しめる事をやりたいと考えた。
少女をモティーフにしたのは、一番描きやすく、また親しみを持てる存在だから。
幼い日の自身の姿を投影している時もあるそうだが、少女たちに特定のモデルはいない。
投稿の時季に合わせて描かれた折々の風物詩と共に、少女らは鑑賞者に四季の趣を伝えてくれる。
また、イラストとして完結したものだけでなく、人物部分を切り抜いて別の紙に貼り付けた半立体作品も手掛けている。
紙面に落ちる影も含め、投稿画像を楽しんでもらえればと、作品づくりに工夫を凝らしているのだ。
描かれた少女たちの背景には、彼女たちが過ごしている日常が感じられる。
言わばそれは、切り取られた物語の一場面。
小さい頃から絵本が大好きで、大人になってからも本屋に立ち寄っては絵本コーナーに足を向けるというヒカルアズサノキ。
特定の作品にインスパイアされた訳ではないが、「絵本全般に影響をうけているかも」と彼女は語る。
これまでに読んできた様々な絵本が、彼女の作風の土壌となっているのかもしれない。
また、イラストを描くようになる以前から、美術館で絵を見たり、本や雑誌から眺めることは好きだった。
経験が浅くデッサンの基礎もないため、自身はまだまだだと感じているヒカルアズサノキだが、彼女は長年目と心で多くを学んできたのである。
ちなみに、ヒカルアズサノキという作家名は、彼女の書道の雅号に由来する。
成人後に習い始めて、かれこれ10年にはなるらしい。
絵の巧みな人は書の筆もまた達者であると、以前どこかで読んだことがある。
文字を書く際の筆の運びが描画技術に繋がるだけでなく、手本をしっかりと観察し、紙の上で収まりの良いフォルムを見出すことは、デッサンを磨くための訓練にも通ずるだろう。
無論すべての絵描きに当てはまる方程式ではないものの、ヒカルアズサノキの描くまとまりの良い構図と的確な人物プロポーションを見れば、この説もなるほど一理あると頷ける。
そんな筆者の所感を伝えたら、ヒカルアズサノキは友人から「習字でお手本をよく見ているから、観察力に長けているんじゃない？」と言われたことがあると話してくれた。
イラストを描き始めたのは1年前。だが書道を通して、無意識の内に彼女は絵を描く準備を10年間続けてきたのかもしれない。
現在はコピックや水彩、色鉛筆を用いて着彩してるが、より本格的な絵画材料にも挑んだり、また自身の絵で着せ替え人形を作ってみたり、技術を向上させながら自由に表現を発展させていく事が今後の目標だ。
これから大きく歩んでいくに違いない ヒカルアズサノキの初個展は、2023年10月。
「みなさまの目に止まるような作品がひとつでもあればなと思って頑張って準備したいと思います。会場で、作品を通して皆様にお会いできるのを楽しみにしています。」と、ヒカルアズサノキは語る。
お正月に羽根つきをする少女や、端午の節句に金太郎の出で立ちをした少女など、其々の季節が楽しい作品。
それから、十二星座をモチーフにしたシリーズからの抜粋・・・
様々なシチュエーションの作品で、展示壁面は賑やかになるだろう。
また、切り絵作品も展示する予定だ。
その立体感を、是非とも会場で直に御覧いただきたい。
（執筆者： 大石）
会期：2023年10月13日(金)～10月22日(日)
営業時間11：00～18：00
会場：Gallery IYN
大阪市北区中崎西1-8-24 アインズビル梅田101
ヒカルアズサノキ twitter(X)アカウントはこちら→@hikaruazusanoki
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