ステファニー in GIFT2024
会期:2024年10月11日(金)~10月14日(月)
会場:Gallery IYN
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2007年に地元を襲った能登半島地震。
そして、その4年後に発生した東北地方太平洋沖地震・・・
自然災害の多いこの国において、人々が当たり前のように享受している「日常」は、じつは非常に脆く崩れやすいものであるのだと、ステファニーは被災体験やニュース報道から強く意識をするようになった。
“平凡で、何もない一日” これは、決して退屈なものではない。
寧ろ、それは幸福と同義であるとさえ言って良い。
そんな思いから彼女は、見知った土地の景色や、ふとした時に思い浮かんだイメージを、身近な画材であるボールペンを用いて描き留めている。
同じ場所であっても、時間や時期によって、その趣は移ろい変わる。
また、人の心も然り。
変わらないようで、実はその瞬間々々にしか存在しない情景や感情・・・
それらを愛おしむ心が、ステファニーのイラスト作品の中には息づいている。
Q. 創作コンセプトや創作活動を始めたきっかけや経緯を教えてください。
ステファニー:日々を失わないようにと描いてます。
仕事が多忙を極めていることもあり、ステファニーが絵を描くことに費やせる時間は限られている。
半月に一度、僅かな制作時間を設けることが精一杯で、ひとつの作品を完成させるには、半年から1年程の期間を要するそうだ。
遅筆ではあるが、しかし絵は常に人生に寄り添っており、創作活動とは即ち“終わらない生活”であると彼女は語る。
時には思うように描けないこともあるが、そうした作品は「いずれ描けるようになる日が来るだろう」と保留にして、次の作品へと向かう。留め置いたアイディアは、数年経ってから難なく描けることが殆どであるそうだ。
幾日も、また幾年もの積み重ねによって、“終わらない生活”は綿々と続いていくのである。
Q.あなたの作品で、鑑賞者にどんな気持ちをGIFTしたいですか。また展示に向けての意気込みも教えてください。
ステファニー:是非見てください。
ステファニーは幼い頃に友人から「人を描くのが下手」と言わたことがあり、人物描写への苦手意識から、風景しか描かなかった時期があったという。
しかし現在は“描けるか描けないか”“得意か不得意か”ではなく、自分の「描きたい」という気持ちを最優先にして、創作に取り組んでいる。
デジタルイラストや映像作品にも興味があり、いつか挑戦したいと考えているそうだ。
自身の作風には向かないかもしれないが、マスキングテープ等のグッズ展開にも憧れており、そうして夢をあたためながら、掛け替えのない“日常”を生きている。
そんな彼女に敢えて、社会や自分には足りないと感じているものについて聞いてみた。
Q現代社会に欠落していると感じる事や、自分自身の体験等から欠落していると感じる事を聞かせて下さい。
ステファニー:他者への思いやり、個人間だけでない社会的な心理的余裕。
(取材/執筆:大石)
ステファニーの作品を心ゆくまで堪能できる4日間
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