ぴんない in GIFT2024
会期:2024年3月21日(木)~3月24日(日)
会場:Gallery IYN
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ぴんないが絵を描き始めたのは約2年前。
アパ レル業に従事していた彼女の周りには、沢山の魅力的にデザインされた服があった。
元々デザインやアートに対する関心はあったが、日々取り扱う服や立ち寄ったカフェに飾られている作品、好きなイラストレーター達の作品を見ることによってさらに触発され、普段の生活と密接に結びついた作品制作へとつながっていく。
小学生時代には漫画を描いていたが、中高生の頃には描く事から離れていたのだそう。
それでも美術自体に興味を持ち続けていた彼女にとって、大学で友人たちとのファッションに関する対話が、描く意欲、描く人物たちの服へのアプローチを深めるきっかけとなった。
特にトラッドと現代ファッションが組み合わさったものが好きという ぴんない が描く人物の服装は、カジュアルな服装に派手なアクセサリーを組み合わせたり、華やかなドレスを着ている人物にタトゥーがあったりと、意図的に身にまとうものにハードなワンポイントを添える事によって生まれるギャップに、凛とした力強さを感じることができる。
Q. 創作コンセプトや創作活動を始めたきっかけや経緯を教えてください。
ぴんない:自分の好きなもの、好きな造形を絵で再現出来たらと思い描き始めました。
目を描いていた時もあったのですが、目をあえて描かずに見た人の主観に任せることにしました。
ぴんないの作品で最も特徴的な人物の目を描かない表現だが、当初は人物に目を描き込んでいたそうだ。しかし、目を描き込むことによって生気のない人形のような違和感を感じ、次第に目を描かなくなったのである。
人物にあえて目を描き込まなくなったことにより、表情が明確でなくなり、その分 作品を観た人それぞれに解釈が生まれるようになる。
ミステリアスな雰囲気を感じるぴんないの作品たちは、無数のコーディネートのように広がっていく。
描き始めた頃は絵が得意ではなかったため思うように描けず苦労したが、色々な骨格や構図の研究などを基礎から学ぶことによって、現在の作風で表現できるまでに至ったと彼女は語る。
作品の着想は、勤務先のアパレルショップの商品や、様々なファッションブランドを参考にしているという。また、映画も一つのインスピレーション源であり、「プラダを着た悪魔」や「シカゴ」などの衣装が華やかな作品に触れることによって、彼女の作品に独自のファッションセンスとエレガントな雰囲気を与えていることがうかがえる。
Q.あなたの作品で、鑑賞者にどんな気持ちをGIFTしたいですか。また展示に向けての意気込みも教えてください。
ぴんない:私の好きな世界観を純粋に見て貰えたらと思います。ああなりたいこうなりたいという気持ちが全面に出てると思うので笑
ぴんない は、実際には存在しないなれないけども憧れていたもの・・・子供の頃のヒーローやアイドル、人物像などを作品へと昇華して描いている。
今後の制作の方向性について尋ねると、「男女関係なく、中世的でいろんなジャンルの人物達を
自分なりに表現していけたら」と答えてくれた。
また、普段はアイコン作成、ウェルカムボードなど有償のご依頼を受けることが多いが「少しずつでも自身の作品の投稿や作品の展示をしていき、イラスト関係の広がりを作れたら嬉しい」とも。
そんな ぴんない に敢えて、社会や自分には足りないと感じているものについて聞いてみた。
Q.現代社会に欠落していると感じる事や、自分自身の体験等から欠落していると感じる事を聞かせて下さい。
ぴんない:頑張らなくていいと思ってます。現代人は頑張りすぎ、自分に厳しすぎだと思っているので。実際、人間頑張ろうと思わなくても勝手に頑張る生き物だと思います。私自身、それをモットーに自分の機嫌を上手くとって生きてます。
(取材/執筆:上田)
ぴんない の作品を心ゆくまで堪能できる4日間
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「私の好きな世界観にはまってもらえると嬉しいです」by ぴんない
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