海月七海 in GIFT2024
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海月七海 in GIFT2024


会期:2024年1月25日(木)~1月28日(日)

会場:Gallery IYN


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芥子の花と少女のイラスト
「 Parasite Garden 」

海月七海(クラゲナナミ) 経歴


・東京都出身


・物心ついた時から絵を描くのが好きで、小学4年生より創作漫画を描き始める。高校生では美術部と演劇部に所属。


・2014年よりサークル【Miniature Garden】にて活動開始。即売会や展示会などに出展するようになる。


・2020年より株式会社サン宝石にて、イラストレーターの仕事を受けるようになる。


・2023年よりアパレル企業Favoriteにて、ファッションデザイン/イラストを手掛ける。



 

※写真は光調整などの加工をしております。

※展示写真は保存・SNSでの使用全て可能です。






















幼い日から、多くの時間を病院の病棟で過ごしていた海月七海。病室の中でできる遊びといえば、読書とお絵描き、そして空想にふけること・・・

特に絵が好きだった彼女は、腕に点滴針が刺さっていても、刺入部位が痛くなるまで描いていたという。


病ゆえに、海月七海の日常は制限だらけ。けれど空想の世界では、現実の不自由を忘れて、どんな夢も見ることが出来た。


だが、次第に彼女は絵に夢中になるあまり、創作に依存して、いつか現実世界では生きていけなくなるのではないかという不安に駆られるようになる。


しかし、定時制高校の演劇部で仲間たちと舞台を造り上げる経験を積み、他者との距離、社会と距離が縮まった。


現在は、ファッション系の企業と契約してイラストデザインを担当するなど、絵を通して積極的に社会と関わっている。




Q. 創作コンセプトや創作活動を始めたきっかけや経緯を教えてください。


海月七海:子どもの頃から身体が丈夫でなくて、家にこもって絵を描いたり本を読んだりしていました。現実でない「空想の世界」に触れるのが好きで、小学4年生の時に初めてオリジナルの漫画を描きました。自分だけの世界を作っている時間は、身体の苦しさを忘れられたんです。学校にもあまり行けなかったので、創作キャラクターが遊び相手でした。その子たちはイマジナリーフレンドであり、もう1人の自分だったのかもしれません。

描いたものを人に見られるのが怖くて、絵は全部鍵付きの引き出しに隠していました。自分だけの秘密があるということが、救いになっていたのかもしれません。


肋骨と少女のイラスト
「 心の在処 」

海月七海の作品には、白衣と黒衣の対照的な双子の少女が多く登場する。

それは、病に打ち負かされそうな現実の自分と、空想世界の自由な自分の姿。


思う通りに生きられない病弱な自分を厭わしく思う気持ちと、それに反比例して募る健康への憧れ・・・強いコンプレックスが、この双子像を生み出したのだった。


また、「なぜこんなに苦しいのか、自分の体の中で何が起きているのか」という疑問から、自然と人体に興味が湧き、人間の骨格や臓器なども頻繁に描き入れている。


衣服や化粧など、上辺を装いで人間はいくらでも自分を偽ることも、欺くこともできるが、体の中までは変えることはできない。

そう考える海月七海にとって、人間の内部構造こそが、絶対的な真実なのだ。


多様性の時代、個性の時代。だが、そこで求められる「個性」というものは、いわば幻想に過ぎないと彼女は感じている。


自分よりも健康で、思うがままに生きられるであろう人々が、「自分らしい夢」「自分らしい生き方」を探すことに疲弊している。そんな様子を見て、海月七海はオリジナリティを尊ぶ風潮に違和感を覚えているという。




Q.あなたの作品で、鑑賞者にどんな気持ちをGIFTしたいですか。また展示に向けての意気込みも教えてください。


海月七海:今の世の中、イラストだったり漫画だったりと、創作が溢れていると思います。自分も幼い頃からずっとやってきましたが「自分だけのオリジナルを作る」というのは不可能で、自分が生きてきて影響を受けたり感動した記憶が凝縮して、自分のオリジナルになるのだと思っています。「誰かの絵に似ない様に、個性的だと思われる様に」と構えるよりも、自分が素敵だと思ったものを素直に表現する方が、楽しく絵を描き続けられるのかなと自分は考えています。

自分は究極のオリジナルは人の身体だと感じています。どんなに見た目を飾れても、身体の中身は皆一緒です。それに安心するんです。皆同じ分の命と体を持っていても、一人一人の人生というストーリーがある。それこそがオリジナルなのだと思います。

なので人体を描いた絵が多くなってしまいました(汗)作品を見てくださった方にも、ご自身だけのオリジナルを感じてくださったら嬉しいです。


少女のイラスト
「 想像の創造 」

「想像の創造」は海月七海が2023年に描いた作品で、長年描き続けている双子をモチーフにしている。

10年前に描いた「 Parasite Garden 」と比べると画面全体が華やかであり、黒衣の少女の表情が、非常に明るく、腕を上空へと差し伸べている様が印象的だ。


病が癒えて、演劇部時代には社交性を身に着け、現実世界に豊かな彩を感じられるようになった海月七海の心情変化を、この絵は物語っている。


以前は完全に分離していた『空想』と『現実』だが「絵の中の双子像も、やはり元はひとつであって、どちらも確かに“自分”であると意識するようになってからは、白黒に分かれた双子の境界線がなくなったように感じます」と、彼女は話してくれた。


闘病時代の自分は、今ではもう遠い存在。別の人間のようにさえ思えるが、現実世界に怯え自分の殻にこもっていた頃の心も忘れまいと、かつて自身の絵を隠していた机の鍵を部屋に飾り、時折当時を思い返しているそうだ。

その鍵は、作品の中にも描き込まれている。


「できるものならば、誰よりも少女期の自分に、現在の作品を見せてあげたい」と、海月七海は語る。 今の自分の目に映る世界は、こんなにも美しく豊かである、と。

そんな彼女に、敢えて社会や自分には足りないと感じているものについて聞いてみた。




Q.現代社会に欠落していると感じる事や、自分自身の体験等から欠落していると感じる事を聞かせて下さい。

海月七海:欠落しているというより「何もかもが多すぎる」と感じます。情報だったり自由だったり。

昔に比べて現代社会は自由な生き方が認められ、仕事や家族や考え方も“多様性”の時代になりました。「何もかもが自由で、好きな様に生きていい」というのは、聞こえはいいですが裏を返すと「生き方を自分で選ばなければならない」ということになると思うんです。将来に悩んだり、自分はどういう人間なのか、何が好きなのかわからなくなって不安になったりするのは、逆に“不自由”なんじゃないかと思います。

自分の絵の中にも、リボンや鎖などで繋がれていることが多いですが、これは決して“自由”に拘束的な意味を持たせているわけではありません。逆に“解放”を表しています。

“自由”は手段であり目的ではありません。縛られた不自由の中にも必ず自由があります。何がしたいのかわからなくなったら、自分が尊敬する人の経験談や考え方を見聞きしたり、興味関心を持つ業界や団体に身を置いてみたりすると良いと思います。また歴史を知ることで、今の時代をどう生きるか考えるのも良いかと思います。絵の中の鎖を通して、そんな気持ちを受け取ってもらえたら嬉しいです。

創作も自由の身だからこそ享受できるものですね。アートはそもそも、人の心を癒すことや、尊敬したり信仰している対象に捧げられたものでした。自分は身体こそ不自由でしたが、おかげで絵が描ける自由のありがたみを噛み締められます。自分を生かしてくれた環境、絵を描くことを許してくれた時代、今まで自分に関わってくれた人たち、自分を支えてくれた創作の世界、すべてにお返しできるように、これからも生きて、描き続けてきたいです。


(取材/執筆:大石)

 

海月七海の作品を心ゆくまで堪能できる4日間

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《 海月七海 プロフィール 》


海月七海と書いてクラゲナナミと申します。

フリーランスのイラストレーター/漫画家。2014年よりサークル【Miniature Garden】にて活動中。

現実と空想をテーマに、アナログで水彩画・デジタルでイラスト/漫画などを描いております。絵の中の世界と心繋がるものがあれば幸いです!













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