- yuko Oishi
- 2025年8月13日
- 読了時間: 7分
更新日:2025年9月14日
削木 in ART INPUT 2025
会期:2025年9月11日(木)~9月21日(日)
※15(月)、16(火)、17(水)は中休みです。
会場:Gallery IYN
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幼い頃は大好きなアニメ作品を真似て、クレヨンや色鉛筆で紙いっぱいに絵を描いて過ごした。
初めて絵の具を扱ったのは、小学校の図画の時間。
描いた作品が評価されて、掲示板に飾って貰えたことは、いま振り返ってみても嬉しい思い出であると削木は語る。
それから、中学の美術部でコミックイラストを描くようになり、コピックマーカーやスクリーントーンという未知の画材に夢中になった。
高校では油絵に取り組み、大学は教育学部の美術科で、テンペラ画など古典技法にも取り組んだそう。
こうして就学期間の歩みを聴くだけで、彼女が如何に様々な表現手法に関心を示し、それぞれの画材に愛着を持ってきたかが伺える。
現在は専ら水彩色鉛筆やペンで描いたイラストの上に、マスキングテープやスクリーントーンをあちらこちらに散りばめている。
まるで絵という衣服の上に沢山のアクセサリーをまとわせて、煌びやかなコーディネートを楽しんでいるようだ。
子供の頃から色の組み合わせへの関心が強かったそうで、補色や類似色のバランスを考慮することに加えて、今は更にもう一工夫を凝らしているそうだ。
例えば、画中に鮮やかな色のマスキングテープを貼り付けるとしたならば、その下層には複数の水彩色鉛筆を混ぜて濁りのある色を配してみる。
素材によって異なる発色の特性を生かすことで、より深みのある色彩表現を目指しているのである。
Q.これまでの創作活動の中で、あなたの一番の代表作と思われる作品を教えて下さい。
また、何故その作品をお選びになりましたか。
削木:正直どれかと言われると難しいですが…思い入れがあるのは一番目の「Treasures」でしょうか。この一枚はアナログイラストなんですがマスキングテープで少女の瞳や背景の宝石を作ったり、カラーペンや水彩で細部を描いたり、スクリーントーンも少し使ったり、手持ちのアナログ画材でB5のアート紙にどれだけ色を散りばめられるか己の限界に挑戦することをテーマにした一枚でした。今思うと絵を描くというより工芸のような作業でしたが、楽しかったのを覚えています。

「Treasures」は、旅先で偶然立ち寄った雑貨屋に並んだ、様々な装飾品、陶芸品に圧倒された感動から描かれた作品である。
店内全体がまるで宝箱のように感じられ、削木の目には、全ての商品が宝石のように輝いて見えたそう。
本作以外のイラストにおいても、彼女は自身が美しいと感じたものを画面いっぱいに描き込んでおり、さながらそれは大好きな料理を贅沢に盛り込んだ特製の幕の内弁当のよう。
モチーフへの愛情、扱う“色”への愛情、画材への愛情・・・その全てが、作品の魅力を引き立てる調味料になっているのかもしれない。
アナログ作品と比べるとデジタルイラストの創作歴は浅いが、かつて大学で学んだ油彩のグリザイユ技法を応用し、どこまで加筆しても画布や紙のように撓んだり傷んだりする心配もないことから、心行くまで描画に打ち込んでいるという。
その利点を最大限に活用し、今後は緻密な風景描写にも取り組んでみたいとのことで、削木の表現の幅は、これから増々の広がりを見せることだろう。
Q.貴方の創作の方向性を決定づけた時期や出来事、また影響を受けたアーティストや作品などがあれば教えて下さい。
削木:アナログ表現の美しさは漫画家の望月淳先生、水波風南先生からです。今でも画集を参考にアナログ画材での色塗りを模索してます。デジタルイラストを始めたきっかけはコロナ禍でした。仕事が減って自分の時間が増えたのをきっかけにクリスタを購入してパソコンでお絵描きし始めたのを覚えています。漫画家・堀越耕平先生がリモートに対応できるよう休載してデジタル執筆に専念した姿勢に心を揺さぶられたのを覚えています。おかげ様で表現の幅が広がりました。あとは雑誌「季刊エス」「スモールエス」の投稿者さんや活躍されてる作家さんです。読むたびいい刺激をいただいております。

削木は学生時代から雑誌へのイラスト投稿に積極的で、そこで作品を見て貰う喜びと、評価をして貰うことの意義も知った。
編集者からのコメントで、自分の意図がきちんと鑑賞者に伝わっていたことが実感できたこともあり、また客観的に自分の絵を見れるように。
どんな媒体でなら、もしくはどんな展示イベントでなら、自分の作品は力を発揮できるのか・・・そう考える力も与えて貰ったのだそう。
2年程前に初めて漫画誌にエッセイ漫画を送った折は、見事掲載作品に選ばれた。
選出の決め手は「丁寧な描写に心惹かれましたので」とのこと。
そうした思い出も、評価も、全てが彼女の糧になっている。
「ART INPUT」展では、和のモチーフを取り扱った作品が多く並べられる予定だ。
実は以前は然程興味がなかったのだが、最近は日本ならではの意匠、華やかさとスタイリッシュさ、さりげなさの中にある美にも魅力を感じられるようになったとのこと。
歳を重ねるごとに、幕の内弁当に詰められる料理の素材は増えていく。
今の彼女だからこそ作ることの出来るとっておきの作品たちを、ぜひ会場にてご堪能頂きたい。
取材の最後に、削木に次のような質問を投げかけてみた。
Q.これまで創作において、人生において、苦しい状況に陥った際にどのようにして乗り越えてこられましたか。
削木:無茶な道だろうが後ろを振り向かないでやりきること、そして自分の力だけではなく周囲の人たちを大事にし、協力を感謝することかもしれません。大学受験のとき志望校一校だけに絞って危ない橋を渡りましたが両親や画塾の先生方の協力もあり運よく合格しました。今もこうしてお絵描き活動を続けられるのは高校からの友達がxのアイコンに私の描いた絵を使ってくれたり、雑誌に掲載されたときにコメントをいただけたり、知り合った画廊のオーナーさんがたくさん交流してくださることが救いになってます。見てもらえないとやっぱり寂しいので。自分ひとりじゃ創作のモチベーションには限界がくるのだということを幾度となく痛感させられてます。
(取材/執筆:大石)
削木の作品を心ゆくまで堪能できる4日間
ART INPUT2025を、どうかお見逃しなく!
削木のSNSも、是非ご覧ください。
Instagram:@keduregi_enpitsu
いいねやフォロー、ご感想やご依頼、お問合せのメッセージ大歓迎です。

《 削木 プロフィール 》
削木(けづれぎ)。神奈川県在住。
基本アナログ画材でお絵描きしていますが、最近はデジタル主流です。どちらの描き味も大好きです。
アナログはヴィファール水彩紙(細目)に水彩色鉛筆(ステッドラーカラトアクェレル)、ABT、エコラインを愛用しています。マスキングテープ、スクリーントーンをコラージュのように使用することも。
モノクロイラストも時折描くこともあります。
デジタルは『CLIP STUDIO PAINT EX』を使ってます。
イラスト投稿雑誌「季刊エス」「スモールエス」にたまに投稿してます。
季節もの、動物、植物、食べ物をよく取り入れて描きます。
















