メッセージの循環
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Messageは、「Mess(送る)」が語源で、「送られるもの」と解釈することができる。

和訳すると「伝言」を意味する。


Gallery IYNで6月末から開催したMESSAGE展。大変多くのお客様にお越しいただきました。

MESSAGE展では、「MESSAGE POST」というものを設置しました。MESSAGE展に併せて、作品とそこに含まれるメッセージを読んだ感想を、メッセージにして作家に返そうという試みです。感想ノートと何が違うのかと問われると答えづらいですが、感想ノートよりもかなりの反響がありました。


メッセージが書かれた紙を入れているボックスは日に日に溜まっていき、毎日確認するのが楽しみでした。

A4用紙のおよそ半分がメッセージを書く欄でしたが、ぎっしり書いているものもあり、中には裏まで書いているものも。

前にコラムで書きましたが、観たものに関して感想を抱くことは容易ではないし、ましてやそれを言葉にして伝えるというのはそうそうできるものではないと思います。

Youtubeなどで動画を見ていても、「この動画はここが面白くて、この部分はこう感じた」なんてことを考えてみることは少なく、大体が「なんかよかった!すき!」くらいの感想にとどまってしまいます。(すくなくとも私は。)




MESSAGE展の特設ページに、「MESSAGE POST」のページが追加されているので、ぜひご覧ください。

作家宛のメッセージなどもあり、ご紹介できているものはごく一部です。ご了承ください。



MESSAGE POSTにいただいたメッセージの中で特に感動したものがあったので紹介します。

「旅行のついでにふらっと寄ってみました。とても興味深い作品がいっぱいで、みていて面白かったです」

また、作家名の明記は避けるが、作品を購入したとも書いてありました。



大阪には有名な美術館や面白そうな美術展がたくさんありますが、中崎町のギャラリーに足を運んでいただけたことが本当に嬉しく、また、大阪には、観光スポットが数えきれないほどあるにもかかわらず、Gallery IYNを選んでいただいたことが本当に嬉しかったです。

美術館のように、フェルメールやゴッホなどのような名画は展示していませんが、何年後や何十年後に有名画家になるであろう作家の作品をぜひ見にきてください。


周りの友達が名前も知らないようなバンドの曲を聴くように、絵画作品や美術作品を追って、部屋にお気に入りの一枚を飾るのもいいかもしれませんね。



はじめに書きましたが、

Messageは、「Mess(送る)」が語源で、「送られるもの」と解釈することができる。

和訳すると「伝言」を意味する。

のだそうです。


この意味を聞くと、「相手がいて初めて成り立つ言葉」だなと感じました。

受け取る人がいて初めてメッセージになる。

今回のMESSAGE展は、本当に多くの「受け取り手」に観に来ていただき、作品たちも多くのメッセージを投げかけることができたのではないかと感じています。

そして、それを観た感想としてのメッセージは、確実に作家様の元へ届いています。


今後もMESSAGE展はvol.2、vol.3と続いていきます。ぜひ一度MESSAGE展にお越しいただき、たくさんのメッセージを受け取ってください。

そして、何か一言でもいいので、お返しとしてのメッセージを残していただけると、それが循環して素晴らしい展覧会になるのではないかと思います。

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