YukaRi in ART INPUT 2024
会期:2024年11月28日(木)~12月1日(日)
会場:Gallery IYN
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まだベビーカーに乗っていた時分から、YukaRiは母親に伴われて、美術館で様々な絵画作品を鑑賞していたのだそう。
自然と絵画に親しみを覚え、絵心も養われたのか、幼稚園の頃にムンク展を見て帰宅すると、すぐにクレヨンで「叫び」を大胆なタッチで描きだした。
その様子を見た母は、彼女を近所の絵画教室に連れて行ってくれた。
それから長きに渡って教室で表現手法を学び、中でも油絵に夢中になっていた時期のことが一番印象深い思い出であるという。
母は幼いYukaRiに「絵を描くなら、その作品にきちんとした内容を持たせなさい」とよく語りかけていた。
それは劇団での活動経験があり、脚本執筆もしていた母だからこその教えであったかもしれない。
その言葉の意味するところをすぐには理解できなかったが、高校生になる頃には強く意識をするようになり、作品毎のテーマについてじっくりと考えながら創作に向かうスタンスは、現在までも一貫しているという。
Q.これまでの創作活動の中で、あなたの一番の代表作と思われる作品を教えて下さい。
また、何故その作品をお選びになりましたか。
YukaRi:「明日、本番」という作品です。中学3年間の吹奏楽部だった経験から描いたものであり、人生の中で唯一絵という分野から離れた時期だったからです。また同時期、絵を描くために、自分の視野を広げようと選んだものが、それまで1番経験の浅かった音楽でもあったからです。
子供の頃から美術はとても身近なものであり、漠然とではあるが「絵を仕事にしたい」と YukaRiは考えるようになった。
絵本作家、画家、イラストレーター・・・・・・一口に絵と言っても職種は様々だが、彼女は漫画の道に狙いを定める。
出版社の新人賞へ投稿を続ける中で縁に恵まれ、プロ漫画家のアシスタントにスカウトを受けたことが、彼女の創作活動において一つの転機となった。
それまでは手描き原稿一筋だったのだが、デジタル原稿作成の現場に入ったことで、表現の幅が広がったのである。
漫画制作のスキルが上がったことも然りながら、イラストを描くに際しても大きな収穫があった。
以前 画塾で「絵の中の空間が感じられにくい」と指摘されたことがあり、遠近法を活用しているにも関わらず画面から奥行きが伝わらないこないことに悩んでいたが、デジタル画のレイヤーを順々に重ねていく工程の中で、自然とその課題点を克服できたのだとか。
Q.貴方の創作の方向性を決定づけた時期や出来事、また影響を受けたアーティストや作品などがあれば教えて下さい。
YukaRi:方向性はまだ定まっていないかと思います。ただ、中身のある絵を描くという目標は昔からあります。足を止めて目に止めてもらい、その人が「何か」を思ってくれるのであれば、それで良いと思っています。影響を受けたであろう作品、アーティストは山のようにいます。記入しきれる自信がないです。
嘗て原稿を出版社に持ち込んだ際、「絵柄が古いね」と評されたことがある。
その際は編集者の助言から幾通りかの画風を編み出して、柔軟性を認めてもらえたようだったが、今風の絵柄になれたのかどうかは実のところ解からないと YukaRi は語る。
異なるテイストを求められば対応はできるが、その反面、自分の作品には個性がないと感じているのだそう。
けれど不思議なことに、鑑賞者からは「パッと見ただけで貴女の作品だとわかります」と言う言葉も寄せられる。
ひょっとすると彼女の強みは、絵の表層的な部分にあるのではなく、もっと内側から滲み出ているのかもしれない。
絵柄については強みも弱みも解からないが、それならば中身で勝負をするまで。
「どんな気持ちでこの絵描いたんだろう」と鑑賞者に考えさせ、心に引っかかる「何か」を画面の奥に感じてもらえる作品になるようにと、YukaRiは常に心掛けているそうだ。
僅かな時間も無駄にするまいと、隙間時間は自作漫画のネームやプロット作成に充てるなどしていた時期もあったそうだが、あまりに自分を追い込み過ぎて心身共に疲弊してしまった経験から、現在は敢えてゆったりと創作に向き合うよう意識をしているのだそう。
それでも込み上げてくる焦燥感を「焦ったところで仕方がない」と自らに言い聞かせて鎮めつつ、YukaRi は自身にとって快適な活動ペースを模索中だ。
彼女に、次のような質問を投げかけてみた。
Q.これまで創作において、人生において、苦しい状況に陥った際にどのようにして乗り越えてこられましたか。
YukaRi:動物園や水族館に行きます。今でも。考えれば考えるほど苦しくなるので、考える必要のない時間を作ります。創作に限ることではないですが、人間と関わり、人間の反応を気にするから、同じ人間である自分が病むのだと、自身で結論付けています。言葉のない生き物たちと触れ合い、目を合わせ、鳴き声を聞く。これが私にとっての何も考えなくて良い時間です。
(取材/執筆:大石)
YukaRiの作品を心ゆくまで堪能できる4日間
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